医院名:川村耳鼻咽喉科クリニック 
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2021年のスギ、ヒノキ花粉飛散予想とその対策

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今年の花粉飛散予想

日本気象協会の花粉飛散予測によりますと、スギ花粉は、早い所では2月上旬から飛び始め、飛散量は、広い範囲で例年より少ない見込みですが、前シーズン(2020年春)との比較では、近畿全体ではやや多く前年の140%程度で、大阪は前年より「非常に多い」と予想されています。
スギやヒノキの花粉飛散数は、予測する前年夏の気象条件と前年春の花粉の飛散量が大きく影響します。日照時間が長く気温が高いと花粉飛散数が多くなり、花粉が多く飛んだ翌年は、花粉飛散数が少なくなり、飛散量が少なかった翌年には多く飛ぶ傾向があります。2020年の近畿の日照時間は平年並みでしたが気温は高めで、降水量が多かったことと、昨年の飛散量が少なかった状況から、2021年春の花粉飛散数は平年より少ないものの、昨年と比べると多くなる見通しです。

 

コロナの花粉症への影響

一般的によく言われていることですが、外出先では花粉が顔に触れないように帽子やマスクをして、サングラスやメガネをかける。帰宅後はうがいや洗顔で花粉を洗い流す。などが花粉症予防に有効と言われています。
でも、これってコロナ予防のために日頃心がけていませんか?
今年はコロナ禍の影響でほとんどの方が外出時はマスクを着用されていますし、帽子やメガネなどで顔をカバーされている方も多いと思います。また、外出そのものも例年より控えておられるのではないでしょうか?このことは花粉症予防には非常に有効ですのでこれだけでも例年より症状が軽くなる方も多いのではないでしょうか。

新型コロナ感染症と紛らわしい症状

ただ、予防はしていてもやはりある程度は症状が出てしまします。花粉を吸い込むとくしゃみや鼻水が出てしまいますし、のどがイガイガしたり咳も出ます。症状が強い時には熱が出ることもあります。この時期にマスクを外して鼻をかむのは周りの目が気になるところですよね。コロナ感染症と疑われないためにもしっかりと症状はおさえたいものです。

花粉症の対策、治療

初期療法

昨年の記事でも紹介しましたが、初期療法とは花粉が飛び始める1~2週間前をめどに薬の治療を開始することです。初期療法により症状が出る時期を遅らせ、飛散中の症状も軽く押さえられ、症状の終了を早めることができると言われています。
初期療法に使用される薬は、例年の症状や程度などによって異なります。くしゃみ、鼻水が中心の場合は基本的には抗ヒスタミン剤を用い、鼻づまりも強い場合はステロイドの点鼻薬も使用します。ただし初期療法により症状が軽くなったからといって花粉シーズン途中で治療をやめてしまうと症状がひどくなることがあります。花粉シーズン中は服用し続けることが大切です。

ラジオ波凝固術(下鼻甲介焼灼術 レーザー手術)

これも昨年の記事で紹介しましたので詳しくは【2020年:今年のスギ・ヒノキ花粉症予想とその対策】あるいは【アレルギー鼻炎の手術】をご参照下さい。

くしゃみ、鼻水が多いタイプの方、花粉時期以外も症状がある方、寒暖差で症状が出る方には後鼻神経切断術も

くしゃみ、鼻水が多いタイプの方、花粉時期以外も症状がある方、寒暖差で症状が出る方は花粉時期だけのお薬やラジオ波凝固術(下鼻甲介焼灼術 レーザー手術)では症状を抑えられない場合もあります。これらの方は花粉や温度変化の刺激を受ける知覚神経、およびその反応で鼻水を分泌し、くしゃみを起こす遠心性神経が過敏な状態だと考えられます。
そのような場合は後鼻神経切断術が有効かもしれません。
当院でのこの手術の成績はレーザー手術が効かなかった方を含めても9割以上の方に有効であり、ほとんどの方が少なくとも3年間効果が持続しました。
多くの施設では1週間程度の入院で行われる手術ですが、当院では1時間程度の日帰り手術、あるいはご希望により1泊2日の全身麻酔手術で行っております。
長期間の入院と比べて時間的、肉体的、院内感染の観点からも利点は大きいと思います。詳しくは【後鼻神経切断術について】、また【アレルギー性鼻炎の手術について】をご参照下さい。