医院名:川村耳鼻咽喉科クリニック 
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副鼻腔炎

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副鼻腔炎

副鼻腔炎

副鼻腔炎は、鼻や目の周りにある副鼻腔と呼ばれる空洞内が炎症を起こす病気です。鼻風邪から移行することが多く、年齢や性別に関係なく発症します。

発症してから1か月未満のものを急性副鼻腔炎、急性副鼻腔炎が治らずに慢性化したものを慢性副鼻腔炎といいます。慢性副鼻腔炎になると膿のような黄色くドロっとした鼻汁が出ることから、かつては蓄膿症とも呼ばれていました。

鼻の構造

我々が一般的に意識している鼻は正式には固有鼻腔と言います。固有鼻腔には左右の鼻腔を隔てている鼻中隔があり、左右それぞれの固有鼻腔には下手前から順番に下(鼻)甲介、中(鼻)甲介、上(鼻)甲介と呼ばれる棚状の突起物が存在します。これらの表面は粘膜で覆われていて、加温、加湿、病原菌や異物の排泄を行う役割があるとされています。

固有鼻腔の周囲に副鼻腔と呼ばれる空洞があり、頬の裏側にある上顎洞、前額部の裏にある前頭洞、両目の間にある篩骨洞、最も奥にある蝶形骨洞に分けられます。それぞれの副鼻腔は固有鼻腔と自然孔と呼ばれる小さな穴で交通しています。

副鼻腔炎(蓄膿症)の症状

鼻汁・後鼻漏

副鼻腔炎の最も一般的な症状は鼻汁です。ただ、鼻汁もアレルギー性鼻炎の場合は透明でさらさらとした鼻汁ですが、副鼻腔炎の場合は『青ばな』と呼ばれる膿性の鼻汁、あるいは透明感のない濁った鼻汁であることが一般的です。感染の強い急性期や慢性でも急性増悪期ほど膿性の鼻汁になります。

副鼻腔炎の中でも好酸球性副鼻腔炎はニカワ状と表現される極めて粘稠度の高い黄色い鼻汁が特徴的とされています。またアレルギー性鼻炎の鼻汁が主に前方に垂れるのに対して、鼻の構造上、副鼻腔炎の鼻汁は後方、すなわち、のどの方向へ流れやすく、後鼻漏と呼ばれます。

ただし、後鼻漏を訴える方の中には副鼻腔炎がないのに鼻がのどへ流れる感じを自覚する場合もあります。その場合は上咽頭の炎症が原因のこともありますが、原因が見つからないことも少なくありません。CT撮影なら軽度でも副鼻腔炎の有無は診断できます。

鼻閉・鼻づまり

副鼻腔や固有鼻腔の粘膜が腫れると鼻づまりが起こります。更にひどくなると副鼻腔内の腫れた粘膜がポリープ状になりところてん様に固有鼻腔に押し出されて空間を閉塞します。また粘稠度の高い鼻汁によっても鼻づまりが起こります。更にアレルギー性鼻炎を合併すると下鼻甲介が腫れて鼻づまりが起こります。また鼻中隔弯曲症や中甲介蜂巣などの骨構造に問題がある場合も鼻閉の原因となります。詳しくは鼻中隔弯曲症のページもご参照ください。

痛み・鈍重感

急性副鼻腔炎、あるいは慢性副鼻腔炎でも急性増悪期には疼痛を感じる事も少なくありません。痛みの部位としては頬部、前額部、両目の間などが好発部位です。上顎洞の炎症の場合は歯の痛みとして自覚し、歯科受診される方も少なくありません。虫歯がなくても副鼻腔炎によって歯痛が出現する事はよくあります。ただし、虫歯が原因となって副鼻腔炎を起こす場合もありますので、その場合は耳鼻科と歯科が協力して治療する事が必要です。

近年は優れた薬剤が増えたので、ほとんどありませんが、強い疼痛を伴う副鼻腔炎を放置すると頭蓋内合併症や視力障害をきたす可能性もあります。

嗅覚障害

副鼻腔炎に嗅覚障害を伴うことは少なくありません。多くの場合は臭いの道(嗅裂)の粘膜が腫れることが原因ですが、臭いを感じる神経(嗅神経)の周囲の炎症を長期間持続すると嗅神経自体が弱り、治療しても嗅覚が回復しない場合もあります。特に好酸球性副鼻腔炎では早期から嗅覚障害を伴うことが特徴的と言われています。嗅覚障害が高度な場合は嗅神経の機能を調べる方法として静脈性嗅覚検査を行います。この検査が正常であれば嗅覚が改善する可能性は比較的高いと言われています。また、鼻中隔弯曲症や中甲介蜂巣などの骨構造に問題がある場合も嗅覚障害が起こることがあります。

副鼻腔炎(蓄膿症)の原因

「副鼻腔炎の原因としては、細菌やウィルス、あるいは真菌(カビ)などによる鼻腔の炎症がきっかけとなります。鼻腔(正式には固有鼻腔)は自然孔と呼ばれる小さな穴を介して副鼻腔と交通しており、鼻腔の炎症が副鼻腔に及んで副鼻腔炎になります。自然孔は炎症によって容易に閉塞し、炎症の逃げ場がなくなるために慢性化して慢性副鼻腔炎、いわゆる蓄膿症になると考えられています。早期であれば抗生剤の治療や局所の処置により改善が見込まれますが、炎症が高度になると、閉塞した部位を開放したり、炎症を起こした粘膜を清掃するなどの手術的治療が必要となります。

また近年注目されているのが細菌感染ではなく、自身の鼻汁中に含まれる白血球の一部である好酸球による炎症が原因となる副鼻腔炎で好酸球性副鼻腔炎と呼ばれています。この疾患は従来有効とされていた抗生剤が効きにくく、難治性であることが指摘されています。詳しくは「特殊な副鼻腔炎:好酸球性副鼻腔炎」の項をご参照下さい。

副鼻腔炎(蓄膿症)の診断方法

副鼻腔炎の診断には視診や内視鏡(ファイバースコープ)の検査、およびレントゲンやCTなどの画像検査が中心となります。

ファイバースコープでは粘膜腫脹や骨の形態、ポリープの大きさ、鼻汁の部位、量などを詳細に観察可能です。当院ではその結果を動画として患者さんご本人にお見せしながら説明いたします。ただし副鼻腔炎に中には鼻腔内に異常所見が現れない場合もあり、多くの場合は画像による診断が必要となります。

副鼻腔炎の有無を調べるだけであればレントゲンでも可能ですが、前頭洞や蝶形骨洞などレントゲンで写りにくい部位の診断や骨の構造、粘膜腫脹の程度などを調べるにはCTがきわめて有効です。当院では0.2mm刻みの細かいスライスで詳細な診断が可能な3次元CTを備えており、初診当日に診断、説明が可能です。現在設置しているCTは従来型のものと比較して約10~20分の1の低被爆量の装置であり、安心して検査を受けていただくことが可能です。
また、金属物の影響を受けませんので歯が原因の副鼻腔炎などの診断も容易です。

CT見本1 右歯性副鼻腔炎(赤丸が原因歯)

副鼻腔炎(蓄膿症)の治療方法

1. 保存的治療

急性副鼻腔炎の場合

急性副鼻腔炎の場合

急性の場合は細菌感染が契機になっている場合が多いので、抗菌力が期待できる抗生物質や炎症を抑えるお薬、場合によってはステロイドなどを使用します。また、局所療法として鼻腔の吸引、洗浄、更には、抗生物質などの薬を細かい粒子にして副鼻腔まで届きやすくなるように蒸気を鼻から吸うネブライザー療法があります。その他、上顎洞の急性炎症の場合には内部の膿を穿刺吸引する方法もあります。

慢性副鼻腔炎の場合

慢性期の場合にはある種のマクロライド系抗生物質を少量、数ヶ月間投与する治療法が有効であることが、一般的に認められており、現在これが保存的治療としては標準治療とされています。少量にする事により抗菌力よりサイトカインなどを介して粘膜の機能を正常化するのが効果機序と言われています。少量ですので細菌が耐性化する可能性も低く、肝機能への悪影響も少ないとされています。この治療を数ヶ月行い、効果がなければ手術療法を検討する必要があります。

2.手術的治療

前述の保存的治療で改善しない場合や反復する場合には手術療法の適応となります。副鼻腔炎に対する手術的治療については、手術のページをご覧ください。

当院は、大阪府大阪市はもとより、京都・奈良・兵庫など、近隣の県より急性副鼻腔炎・慢性副鼻腔炎の治療を希望される方も多くいらっしゃいます。相談は無料で受け付けておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。