赤ちゃんの鼻水が黄色いのはなぜ? 原因・対処・治療法を解説!

赤ちゃんの鼻水が黄色いのはなぜ? 原因・対処・治療法を解説!

川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

記事監修
川村耳鼻咽喉科クリニック 院長 川村繁樹
ドクターズ・ファイル取材記事
免責事項について

可能な限り信頼できる情報をもとに作成しておりますが、あくまでも私見ですのでご了承ください。内容に誤りがあった場合でも、当ブログの閲覧により生じたあらゆる損害・損失に対する責任は一切負いません。体調に異変を感じた際には、当ブログの情報のみで自己判断せず、必ず医療機関を受診してください。

赤ちゃんの鼻水が黄色いとき、何か病気なのではないかと心配になりますよね。特に調子が悪そうでなくても、様子を見るべきなのか、すぐに受診するべきか悩むものです。しかし、どんな基準で判断すればいいのかよく分からないことでしょう。まずは、親が冷静に判断するためにも、正しい知識を身につけることが大切です。

そこで今回は、赤ちゃんの鼻水が黄色くなる原因を探り、対策法や治療法を詳しく解説します。

  1. 赤ちゃんの鼻水が黄色いのは大丈夫?
  2. 赤ちゃんの黄色い鼻水対策法
  3. 赤ちゃんの黄色い鼻水の治療について
  4. 赤ちゃんの鼻水の基礎知識
  5. 赤ちゃんの黄色い鼻水に関するよくある質問

この記事を読むことで、赤ちゃんの鼻水が黄色い原因と対処法が詳しく分かります。まずは、記事をじっくり読んでみてください。

1.赤ちゃんの鼻水が黄色いのは大丈夫?

最初に、赤ちゃんの鼻水が黄色い原因や見分け方・考えられる病気について解説します。

1-1.赤ちゃんの鼻水が黄色い原因は?

赤ちゃんの鼻水が黄色いときは、何らかの炎症が起きている証拠です。赤ちゃんには、まだ免疫ができていないため、体内に細菌やウイルスが侵入すると、炎症を起こしやすくなっています。鼻水が黄色いのは、炎症部分から出た白血球の死がいなどが混ざっているためです。

1-2.大丈夫な場合と要注意な場合の見分け方は?

一時的に鼻水が黄色くなっても、赤ちゃんの様子に異変がなく、透明な色に戻ってくれば大丈夫です。しかし、ぐったりした様子だったり、異常にぐずったりする場合は、すぐに受診してください。様子を見ているうちに、急激に症状が悪化することがあります。普段と違う様子のときは、特に注意してください。

1-3.考えられる病気について

赤ちゃんの鼻水が黄色い場合、以下のような病気の疑いがあります。

1-3-1.風邪

赤ちゃんは、免疫ができていないため、すぐに風邪をひきやすいものです。発熱やせき・ぐずるなどの症状があるときは、風邪を疑いましょう。風邪が回復するに従い、鼻水の色も黄色から透明に近づいてきます。

1-3-2.アレルギー

アレルギー症状のひとつとして、鼻水が黄色になることがあります。肌の赤みやしっしんなどにも気をつけてください。ハウスダスト・ダニ・ほこりなど、アレルゲンを特定することが肝心です。まずは、病院にてアレルギー検査を受けてください。アレルゲンの特定ができたら、徹底的に除去しましょう。

1-3-3.副鼻腔炎

副鼻腔炎にかかっていると、黄色い鼻水が出ることがあります。鼻の炎症が副鼻腔まで広がり、膿(うみ)が出ている状態です。副鼻腔炎になると、鼻づまりになりやすく、鼻水の臭いが強くなります。早めに受診して、適切な治療を受けましょう。

1-3-4.中耳炎

黄色い鼻水が出ているときは、中耳炎も疑ってください。赤ちゃんのうちは、鼻と耳をつなぐ耳管(じかん)が短いため、ウイルスが耳までとどきやすいのです。耳だれが出る・発熱がある・頻繁に耳にふれるなどの症状があるときは、耳鼻科を受診してください。

2.赤ちゃんの黄色い鼻水対策法

赤ちゃんの鼻水が黄色いときの対策法で、自宅ケアの方法を詳しく解説します、

2-1.自宅でのケア方法について

鼻水が黄色いときは、こまめに除去してあげましょう。鼻水の粘度が高いため、鼻がつまりやすく、呼吸しにくくなってしまいます。また、鼻水が多いときは脱水が心配です。水分補給を適度に行うようにしましょう。室温・湿度を適切に保つことも大切です。自宅でのケアを続けても改善しない場合は、医師に相談してください。

2-2.月齢別のケア方法と注意点

赤ちゃんが、新生児のうちは特に鼻水がつまらないように気をつけましょう。鼻水が固まってつまりやすくなります。すると、授乳がうまくできなくなってしまうのです。1歳を過ぎていたら、アロマディフューザーが鼻のとおりをよくしてくれることがあるので試してみてください。ただし、使用時間は15~20分程度にし、ラベンダーやカモマイルなどの穏やかな香りにしましょう。ミントなど、刺激の強いものは使ってはいけません。

2-3.鼻水吸引器は使っていい?

赤ちゃんが鼻水を出しているときは、鼻水吸引器を使うとうまく吸い取ることが可能です。鼻水吸引器には、以下のような種類があります。

  • スポイトタイプ:簡単に使用できるが、吸引力は弱い
  • 親が口で吸うタイプ:赤ちゃんの鼻に管を入れ、反対側から親が口で吸引する
  • 電動タイプ:吸引を電動でできるもの
  • 医療用の高機能電動タイプ:吸引力が強いため、粘度の高い鼻水も対応できる

電動タイプは生後3か月以降になってから使ってください。そのほかのタイプは、新生児から使うことができます。なお、親が口で吸うタイプは、赤ちゃんの鼻水から親に感染しやすいのが欠点です。

2-4.薬は飲ませるべきか?

自己判断で薬を飲ませるのはやめてください。赤ちゃんは体が小さいため、薬の効果が出すぎることがあります。薬アレルギーのリスクもあるでしょう。市販薬を飲ませるのは、特に危険です。薬を飲ませる場合は、必ず医師の指示に従ってください。

3.赤ちゃんの黄色い鼻水の治療について

赤ちゃんの鼻水が黄色い場合の治療について、詳しく解説します。

3-1.受診すべきか? 様子を見るべきか?

赤ちゃんの鼻水が黄色い場合、受診すべきか様子を見るべきか迷うことでしょう。しかし、以下のような症状があるときは、すぐに受診すべきです。

  • 鼻水の色が緑がかって粘度が増してきた
  • 時々苦しそうにせき込む
  • 発熱している
  • 目やに充血が見られる
  • ひどい鼻づまりで呼吸が苦しそう
  • 黄色い鼻水が数日以上続いている

3-2.赤ちゃんの鼻水が黄色いときは何科を受診する?

まずは、小児科を受診しましょう。総合的に検査をして診断してくれます。原因によっては、より専門性の高い科を紹介してもらうことになるでしょう。たとえば、風邪などの感染症は小児科で対応できますが、副鼻腔炎や中耳炎を併発していると、耳鼻科を受診する必要があります。なお、当川村耳鼻咽喉科クリニッも赤ちゃんの鼻や耳の治療をお受けしているので、お気軽にご相談ください。

3-3.病院での治療法について

病院では、黄色い鼻水の原因となる病気の治療を行うことになります。治療方針と方法については、医師の話をしっかり聞いて理解しておきましょう。赤ちゃんの場合、病院での治療だけでなく、自宅でのケアが大きな意味を持ちます。治療期間中は、気を抜かず、赤ちゃんの様子を見ながら過ごしましょう。

4.赤ちゃんの鼻水の基礎知識

赤ちゃんの鼻水の基礎知識として、原因や大人との違い・注意点などを解説します。

4-1.赤ちゃんの鼻水が出る原因

赤ちゃんは、少しの刺激でも鼻水が出やすいものです。そのため、ウイルス感染だけでなく、空中を舞うほこり・寒暖差・花粉などが原因で鼻水が出ます。また、泣くときに同時に鼻水が出ることもあるでしょう。鼻水を止めるためには、原因を特定し、除去してあげる必要があります。

4-2.大人の鼻水との違いは?

大人の鼻水と違い、赤ちゃんの鼻水は原因の特定が難しいことがあります。大人と違って言葉でのコミュニケーションができないため、症状をうまく伝えることができないのもひとつの理由です。また、赤ちゃんは口呼吸がうまくできないため、鼻水がひどかったりつまったりすると、呼吸困難になる場合があります。たかが鼻水と考えず、きちんとケアしてあげましょう。

4-3.鼻水の色で分かることや注意点

赤ちゃんの鼻水の色を見れば、健康状態がよく分かります。また、温度や湿度など、周囲の環境が適切かどうかも読み取ることができるでしょう。鼻水が透明でサラサラしており、長時間続かないときは大きな問題はありません。しかし、黄色く変化してきたときは注意して観察し、受診してください。自己判断で自宅ケアを続けた結果、症状が悪化してつらい思いをするのは赤ちゃんです。

5.赤ちゃんの黄色い鼻水に関するよくある質問

最後に、赤ちゃんの黄色い鼻水に関するよくある質問に回答します。それぞれ参考にしてください。

Q.鼻水が黄色いときにお風呂に入れてもいい?
A.高熱を発していない場合は、様子を見ながらお風呂に入れてください。赤ちゃんは、新陳代謝が活発で汚れやすく、汗も大量にかいています。ただし、できるだけ短時間で済ませ、湯冷めしないように気をつけましょう。

Q.食欲があって機嫌もいい場合でも受診は必要?
A.鼻水が黄色いときは、症状が急変する可能性も考え、早めに受診してください。今は食欲があって機嫌がよくても、自己判断は危険です。また、症状が悪化してからよりも、機嫌のいいうちに行ったほうが診察もスムーズに行えます。

Q.ほかの赤ちゃんに移る可能性は?
A.風邪など、ウイルスによる感染症の場合は、ほかの赤ちゃんに移ることがあります。感染を防止するためには、接触させないことが大切です。しかし、ウイルスは空気感染もします。完全に感染を防ぐことは難しいので、神経質になりすぎないようにしましょう。

Q.綿棒で鼻水を取り除いていいですか?
A.綿棒の使用は、おすすめしません。黄色い鼻水は、粘度が高いので綿棒では取り除くことができないからです。さらに、使い方によっては、反対に鼻の奥に押し込んでしまうことになります。また、赤ちゃんのデリケートな肌に負担がかかることもあるので、使用は控えましょう。

Q.鼻水が固まってしまったときにやわらかくするためには?
A.まずは、部屋の湿度を上げましょう。また、少量のぬるま湯もしくは母乳をティッシュに含ませ、やさしく鼻の穴の周りをふいてみてください。お風呂で蒸気を吸い込むことも、効果があります。

まとめ

今回は、赤ちゃんの鼻水が黄色いことについて詳しく解説しました。かわいい我が子の鼻水が黄色いと、何か悪い病気でないかと心配になるものです。まずは、鼻水のほかに、せきやくしゃみ・発熱など、気になる症状が出ていないかチェックしましょう。また、できるだけ早く受診することも大切です。赤ちゃんには、まだ十分な免疫がありません。症状が悪化する前に、早めに受診して適切な治療をしてあげましょう。

川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

監修者

川村 繁樹
医療法人 川村耳鼻咽喉科クリニック 院長
医学博士
関西医科大学耳鼻咽喉科・頭頚部外科 特任教授
身体障害者福祉法第15条指定医

耳鼻咽喉科専門医として10年間にわたり大学付属病院の部長を経験し、平成16年に川村耳鼻咽喉科クリニックを開業。親切で丁寧な診察・手術に定評があり、毎月300名以上の新患が来院。

  • 花粉症やアレルギー性鼻炎に対する凝固手術(局所麻酔下・日帰り):約1~2ヶ月
  • 鼻中隔弯曲症と中等以下副鼻腔炎に対する手術(局所麻酔下・日帰り):約10ヶ月
  • 鼻閉に対する鼻中隔弯曲症と下甲介の手術(局所麻酔下・日帰り):約半年
  • 重症アレルギー性鼻炎に対する後鼻神経切断術(局所麻酔下・日帰り):約半年
  • 重症副鼻腔炎に対する手術(全身麻酔・一泊):約5ヶ月

の手術待ち状況となっている。

アレルギー性鼻炎に対する最も効果の高い手術として認識されている『超音波凝固装置による後鼻神経切断術』や、副鼻腔炎に対する新しい術式である『前方からのアプローチによる内視鏡下鼻内手術』を考案し、平成23年の日本鼻科学会『好酸球性副鼻腔炎の診断と評価作成基準の試み』では全国から選ばれた5人の内、唯一開業医として参加。現在も毎年250件以上の手術を行っており、継続的にその成績を学会や論文で報告している。

ドクターズ・ファイル取材記事

論文・著書、シンポジウム・講演・海外発表の実績