つらい副鼻腔炎を何とかしたい人へ! 治療法と予防法を解説

つらい副鼻腔炎の治し方を知りたい! 治療法と予防法を解説

川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

記事監修
川村耳鼻咽喉科クリニック 院長 川村繁樹
ドクターズ・ファイル取材記事
免責事項について

可能な限り信頼できる情報をもとに作成しておりますが、あくまでも私見ですのでご了承ください。内容に誤りがあった場合でも、当ブログの閲覧により生じたあらゆる損害・損失に対する責任は一切負いません。体調に異変を感じた際には、当ブログの情報のみで自己判断せず、必ず医療機関を受診してください。

副鼻腔炎は、かかると非常につらいものです。顔の痛みも現れますし、鼻づまりがひどいと頭もボーっとしてしまいます。副鼻腔炎に悩まされている人は、すぐにでもこのつらさから解放されたいと思っていることでしょう。

今回は、副鼻腔炎の症状や治し方、そして予防法や病院の選び方を紹介します。

  1. 副鼻腔炎ってどんな病気?
  2. 知っておきたい副鼻腔炎の治療方法
  3. 副鼻腔炎にかかる前に予防をしよう
  4. 病院選びの注意点

1.副鼻腔炎ってどんな病気?

1-1.副鼻腔炎とは?

副鼻腔炎とは、副鼻腔と鼻の周りにある空洞の中に、炎症が起きてしまう症状のことを指します。副鼻腔炎という呼び方は知らないけれど、蓄膿症というと分かる人は多いかもしれません。

副鼻腔炎には2種類あり、まず最初にかかるのが急性副鼻腔炎です。風邪やウイルス感染などを引き起こした際になる可能性があります。きちんと治療をすれば長くても2週間程度で治療は終了するのですが、治療をしないまま放置したり、そもそも副鼻腔炎に気付かなかったりすると、急性副鼻腔炎が慢性副鼻腔炎へと変わってしまいます。

1-2.副鼻腔炎にかかりやすい人

風邪をひく度に副鼻腔炎になってしまう人もいれば、今まで一度も副鼻腔炎にはかかったことがない人もいます。要するに、副鼻腔炎にかかりやすい人は何度も繰り返してしまう、というわけです。ではどういう人が副鼻腔炎にかかりやすい人はどのような人なのでしょうか。

親が慢性副鼻腔炎

まずは、遺伝的な要因です。親が副鼻腔炎にかかりやすいと、どうしてもかかりやすい体質になってしまいます。

アレルギー性鼻炎の人

花粉症などのアレルギー性鼻炎を患っている人もかかりやすいです。

鼻を強くかむクセがある人

鼻をかむときに思い切りかんでしまうと、副鼻腔の中に鼻水が入ってしまいやすくなり、膿が溜まっていきます。鼻のかみ方はクセになっていることが多いため、意識して副鼻腔炎になりにくいかみ方をマスターしましょう。

1-3.かかってしまったときの症状

風邪をひいたのがきっかけで副鼻腔炎になってしまった場合、風邪の症状だと思って副鼻腔炎の症状は見逃してしまいやすいです。放置しておけばおくほどに副鼻腔炎は悪化してしまいますから、早めに治療を開始しなくてはいけないのです。

「いつも見ないような粘り気があって異様に黄色い鼻水が出る」「頭痛がひどい」「顔が痛む」これらがわかりやすい症状です。
風邪の症状と非常に似てはいますが、特に鼻づまりがひどくてこれらの症状が起きているときには副鼻腔炎を疑ってみてください。

顔が痛むのは風邪ではあまりないですし、特に鼻の周りを中心に痛みが出る場合は耳鼻咽喉科で検査してもらうといいでしょう。

2.知っておきたい副鼻腔炎の治療方法

2-1.薬物療法での治療

どんな病気でも、まずは薬物療法が一般的ではないでしょうか。副鼻腔炎の治療方法も同様です。副鼻腔にある膿をやっつけるために、抗菌薬などを使用します。また鎮痛剤なども使用して、副鼻腔炎の影響で起きている痛みを和らげる薬物療法も行います。

2-2.鼻吸引・鼻洗浄

鼻吸引は、溜まった鼻水を吸引する方法で、鼻洗浄は生理食塩水を注入して洗浄をします。鼻吸引の場合は、鼻水を吸引してきれいにした後にはネプライザー治療などを行って、霧状にした薬液を吸い込むことで内部の殺菌をします。

鼻洗浄の場合も同様で、洗浄をした後には抗菌薬を入れ、その後の症状をよくしてくれます。

2-3.手術での治療

色々な治療を行っても副鼻腔炎が改善しない場合には、手術での治療を行います。少し前までは手術となると鼻の内部を切開する必要があり、大掛かりなものでした。手術をする患者さんの負担や恐怖も大きなものだったのですが、最近は内視鏡手術もできるようになりましたので、内視鏡手術とプラスでその他の治療を根気よく続けることで、副鼻腔炎を治すことができます。

切開する手術よりも治療は長く続きますが、負担が軽くなるのであれば、内視鏡手術も検討してみてください。

3.副鼻腔炎にかかる前に予防をしよう

3-1.鼻づまりが起きないように注意

常に鼻づまりを起こしている状態だと、どうしても副鼻腔炎にかかりやすくなってしまいます。アレルギー性鼻炎、花粉症など…その他鼻づまりの症状を引き起こす病気については、治療を行ってください。鼻づまりを解消することで、副鼻腔炎も起きにくくなります。

最近は花粉症やアレルギー性鼻炎の治療も積極的に行われているため、どうせ治らないから…と諦めずに、頑張って治療していきましょう。

また、風邪を引いたらできるだけ早く治して、長引かせないのも副鼻腔炎を引き起こさないための予防方法です。

3-2.健康的な体を維持する

身体の免疫力が落ちていると、副鼻腔の中にまで最近が侵入しやすくなります。免疫力が高ければ雑菌が侵入しても排出できるのですが、排出をする力がなくなってしまったら、そのまま雑菌が繁殖してしまいます。
こういった事態を招かないためにも、規則正しい生活・栄養バランスのとれた食事を摂取して常に体調が万全の状態でいましょう。

3-3.鼻をかんで常にキレイにしておこう

鼻をかむというのは、副鼻腔炎の原因である鼻水を排出する方法の一つです。しかし、思いっきりかんでしまうと、その拍子で副鼻腔まで鼻水が入ってしまう恐れもあります。
必ず片方ずつ、勢いつけずにゆっくりとかんでください。

鼻の内部がキレイになりますし、原因となる鼻水を排出できるので、副鼻腔炎の予防になります。

4.病院選びの注意点

4-1.副鼻腔炎の治療実績の豊富な病院を探す

副鼻腔炎の治療実績が豊富な病院を探してください。医師とはいえ、得意不得意があります。副鼻腔炎の治療を得意とする医師に治療をしてもらえれば、何が原因で副鼻腔炎を引き起こしているかも細かく検査してくれるでしょうし、より早く副鼻腔炎が治るはずです。

4-2.様々な治療法を選択できる病院が理想的

医師を探すのと同じように、治療法も自分に合ったものを探しましょう。とはいえ、自分ではなかなかどんな治療法がいいのかわからないと思いますから、やはりいい医師を探して訪ねるのが一番でしょう。

いい医師がいる病院は副鼻腔炎の治療法の選択肢もたくさんありますから、その中から自分に合った治療法を見つけてください。

4-3.不安・疑問があれば違う病院も検討しよう

副鼻腔炎は診断が難しく、実際にどこまで治療をするべきなのかは医師によって意見が分かれます。一方の医師が手術の必要はないといっても、一方の医師は手術が必要だという可能性もあります。どの方法が最適なのか知りたい患者にとっては、どうしていいかわからなくなってしまいますね。

診察をお願いして、その医師にお任せすれば安心と思えるならいいのですが、少しでも不安や疑問を感じたら…違う医師にも相談して診察をしてもらってはどうでしょうか。また違った視点からの意見が聞けると思います。

まとめ

いかがでしたか?

  • 副鼻腔炎ってどんな病気?
  • 副鼻腔炎の治療方法
  • かかる前に予防をしよう
  • 病院選びの注意点

この4つで副鼻腔炎の症状から治す方法までをご紹介しました。急性副鼻腔炎は放っておけば慢性副鼻腔炎へとなってしまうため、副鼻腔炎は長引けば長引くほどにより治りにくくなります。気付かないまま慢性副鼻腔炎を放置してしまうと、治療にも長い時間が必要となります。

なるべく早く副鼻腔炎を治すためにも、いい医師を見つけて早期に最適な治療を行うことが求められます。自分でできる予防法も試しながら、適切な治療を受けていきましょう。今は適切な治療を受ければ治せる症状となっています。諦めず治療を続けましょう。

川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

監修者

川村 繁樹
医療法人 川村耳鼻咽喉科クリニック 院長
医学博士
関西医科大学耳鼻咽喉科・頭頚部外科 特任教授
身体障害者福祉法第15条指定医

耳鼻咽喉科専門医として10年間にわたり大学付属病院の部長を経験し、平成16年に川村耳鼻咽喉科クリニックを開業。親切で丁寧な診察・手術に定評があり、毎月300名以上の新患が来院。

  • 花粉症やアレルギー性鼻炎に対する凝固手術(局所麻酔下・日帰り):約1~2ヶ月
  • 鼻中隔弯曲症と中等以下副鼻腔炎に対する手術(局所麻酔下・日帰り):約10ヶ月
  • 鼻閉に対する鼻中隔弯曲症と下甲介の手術(局所麻酔下・日帰り):約半年
  • 重症アレルギー性鼻炎に対する後鼻神経切断術(局所麻酔下・日帰り):約半年
  • 重症副鼻腔炎に対する手術(全身麻酔・一泊):約5ヶ月

の手術待ち状況となっている。

アレルギー性鼻炎に対する最も効果の高い手術として認識されている『超音波凝固装置による後鼻神経切断術』や、副鼻腔炎に対する新しい術式である『前方からのアプローチによる内視鏡下鼻内手術』を考案し、平成23年の日本鼻科学会『好酸球性副鼻腔炎の診断と評価作成基準の試み』では全国から選ばれた5人の内、唯一開業医として参加。現在も毎年250件以上の手術を行っており、継続的にその成績を学会や論文で報告している。

ドクターズ・ファイル取材記事

論文・著書、シンポジウム・講演・海外発表の実績