鼻息が臭い場合の治療法と原因と対策について

鼻息が臭い? 考えられる原因や治療法は? 対策方法を紹介

川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

記事監修
川村耳鼻咽喉科クリニック 院長 川村繁樹
ドクターズ・ファイル取材記事
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『鼻臭』とは聞きなれない言葉ですが、鼻息が臭う症状をさします。口臭や体臭と同じように、鼻息の臭いに悩んでいる人も意外と多いのです。では、鼻息が臭くなる原因はなんでしょうか?鼻臭を抑えたり、予防したりする方法はあるのでしょうか?

そこで今回は、鼻息が臭くなる原因やその対策・対症療法などをご紹介しましょう。「鼻息が臭くて悩んでいる」という人や「他人から鼻息が臭う」と指摘されたという方は、ぜひ読んでみてくださいね。

  1. 鼻息が臭くなる原因は?
  2. 鼻息が臭いと気が付いたら?
  3. 自分でできる鼻息の臭い対策は?

1.鼻息が臭くなる原因は?

この項では、鼻息が臭くなる原因をご紹介しましょう。口臭とは異なり、鼻息が臭くなるのは病気が原因であることが多いのです。「たかが臭い」と放っておくと大変なことになるかもしれません。

1-1.鼻の病気

萎縮性鼻炎(鼻臭症)や副鼻腔炎などの鼻の病気が原因で鼻息が臭うことは決して珍しくありません。特に鼻の奥に膿がたまるとそこから悪臭が発せられて、鼻息が臭くなります。鼻の病気で鼻息が臭くなる場合は、鼻づまりが同時に起こっていることがほとんどですから自覚もしやすいでしょう。耳鼻科で適切な治療を受ければ症状は徐々に回復していきます。

1-2.内臓の病気

胃や腸などの内臓が不調になると、そこから悪臭成分が発生し、血液に乗って肺まで運ばれていきます。肺は御存じのように空気の入れ替えが行われる場所。そこに悪臭成分がたまっていれば、吐く息も臭くなります。こちらが原因の場合は、鼻づまりなどわかりやすい症状もないので、「他人から指摘されて初めて気が付いた」という人も少なくありません。

また、そこまで臭うようになると、内臓の不調も進行している場合が多いです。「鼻づまりが無く、歯や歯茎も悪くないのに鼻息が臭い」という場合はできるだけ早く内科を受診した方が良いでしょう。

1-3.歯や歯茎が悪い

鼻と口は繋がっているため、口臭がひどいと鼻息まで臭くなることがあります。口臭は食べ物や内臓の病気で発生することもありますが、ひどい虫歯や歯周病でも起こるのです。「歯が痛い」「歯がぐらぐらする」「歯茎が腫れる」「口の中がいつも粘ついている」などという自覚症状がある場合は、鼻息が臭っているかもしれません。早急に歯科医院に行き、歯や歯茎の状態を確かめてもらいましょう。

2.鼻息が臭いと気が付いたら?

では、鼻息が臭いと気が付いたらどうしたらよいのでしょうか。この項では、鼻息が臭い場合の治療の方法をご紹介していきましょう。

2-1.まずは体の状態を確認しよう

前述したように、鼻息が臭くなる原因は病気が原因であることがほとんどです。ですから、病院で適切な治療を受ければ、徐々に良くなっていく場合がほとんどでしょう。しかし、鼻息の臭いの原因となる病院は色々とあります。そこで、病院に行く前に自分の体の状態を確認してみましょう。

鼻が詰まって鼻息が臭う場合は、鼻の病気が原因という可能性がとても高いので、耳鼻科に行ってください。

口の中に違和感がある方は歯科医院へ。

鼻づまりが無く、虫歯や歯周病でもないのに鼻息が臭うという場合は、内科を受診しましょう。

病院によっては、別の場所に原因があるというときは、受診すべき科を教えてくれる所もあります。ガムや歯磨きなどでごまかし続けてはいけません。また、病院にかかる場合は必ず鼻息が臭うことを伝えておきましょう。

2-2.治療には時間がかかる

鼻息の臭いは、一度病院に行ったからといってすぐによくなるわけではありません。治療が上手くいっても、病気によっては臭いが消えるまで何か月もかかる可能性があります。そのことをきちんと覚えておきましょう。

「何回か病院に通ったけれど、鼻息の臭いが消えない。病院を変えよう」などと思ってしまうと、また一から治療のやり直しになってしまいます。接客業であったり、鼻息の臭いのせいで日常生活にも支障が出るようでしたら、一度医師に相談をしてみましょう。

2-3.対症療法も同時に

しかし、実際に鼻息が臭うとなると、気になって日常生活が上手く送れなくなるという方もいるでしょう。そこで、病院に通いながらできる範囲で対症療法をしていくことをおすすめします。今は自分でできる鼻臭対策もあるので試してみてください。ただし、治療に支障が出たり、効果がわからない怪しげなものには手を出さないように注意しましょう。対症療法を試したい場合は、医師に一言相談してみるとアドバイスをくれることも多いです。

3.自分でできる鼻息の臭い対策は?

それでは、自分でできる鼻息の臭い対策とはどのようなものがあるのでしょうか? この項では、それを御紹介していきます。

3-1.口臭対策のサプリメントなどを使う

「口臭が原因で鼻息が臭う」という場合は、口臭対策のグッズやサプリメントを使うと一定の効果がある場合があります。口臭対策のグッズやサプリはたくさんの種類が出ていますので、自分に合うものが見つかるまで色々と試してみましょう。ただし、あまり臭いの強いグッズなどを使うと鼻息の臭いと混じりあって余計に臭いがひどくなるので気を付けてください。

3-2.歯磨きを丁寧に

「歯周病や虫歯が原因で鼻息が臭い」という場合は、歯科医院で治療を受けながら歯磨きを丁寧にするだけで、だいぶ臭いが抑えられる場合があります。歯周病の場合は、歯周病用の歯磨き粉を使うとより一層の効果が期待できます。

3-3.マスクをする

マスクをすると鼻息が直接相手にかからない分、鼻息の臭いが和らぐでしょう。

3-4.鼻洗浄をする

萎縮性鼻炎や副鼻腔炎などの鼻の病気が原因で鼻息が臭うという場合は、自宅でも鼻洗浄を行ってみましょう。今はドラックストアに行けば鼻洗浄用の器具が手軽に購入ができます。しかし、これはあくまでも対症療法に過ぎません。きちんと耳鼻科で治療を受けながら行うようにしてください。

3-5.漢方薬を試してみる

鼻息が臭うときは、体に不要な熱や水分がたまっているという場合があります。それを改善する漢方を取り入れることで鼻息の臭いが和らぐということもあるでしょう。「漢方薬は副作用がない」と思われがちですが、飲み合わせによっては副作用のような症状が出る場合があります。

また、漢方薬局には常駐しているのは薬剤師だけですので、病気の診断を下すことはできません。漢方を試したい場合は、まず医師の診察を受け、病名を特定したうえで処方を受けるようにしてください。今は、「漢方薬も試してみたい」と医師に申し出れば、処方薬の組み合わせも考えてくれるので安心です。

おわりに

いかがでしたか? 今回は鼻息が臭う場合の原因と対処の仕方についてご紹介しました。
まとめると

  • 鼻息が臭う場合は病気が原因のことが多い。
  • まずは病院を受診して、病名を特定することが大切。
  • 臭いが消えるまで時間が抱えると思っておこう。
  • 病院での治療と並行して対症療法も進めていこう。

といことです。鼻息の臭いも、口臭と同じように「誰にも相談できずに悩んでいる」という方も多いでしょう。しかし、適切な治療をすれば治る可能性が高いですし、病院には同じ症状の方がたくさん来院されています。

「鼻息の臭いくらいで病院にかかるなんて」と思わなくても大丈夫。自己流でサプリメントなどを試すより、時間もお金もかけずに臭いを消すことができます。ただし、実際には鼻息の臭いがなくても、自分ではくさいように感じているだけの場合も少なくありません。まず一度医療機関を受診して臭いがあるかどうかを確認しましょう。

川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

監修者

川村 繁樹
医療法人 川村耳鼻咽喉科クリニック 院長
医学博士
関西医科大学耳鼻咽喉科・頭頚部外科 特任教授
身体障害者福祉法第15条指定医

耳鼻咽喉科専門医として10年間にわたり大学付属病院の部長を経験し、平成16年に川村耳鼻咽喉科クリニックを開業。親切で丁寧な診察・手術に定評があり、毎月300名以上の新患が来院。

  • 花粉症やアレルギー性鼻炎に対する凝固手術(局所麻酔下・日帰り):約1~2ヶ月
  • 鼻中隔弯曲症と中等以下副鼻腔炎に対する手術(局所麻酔下・日帰り):約10ヶ月
  • 鼻閉に対する鼻中隔弯曲症と下甲介の手術(局所麻酔下・日帰り):約半年
  • 重症アレルギー性鼻炎に対する後鼻神経切断術(局所麻酔下・日帰り):約半年
  • 重症副鼻腔炎に対する手術(全身麻酔・一泊):約5ヶ月

の手術待ち状況となっている。

アレルギー性鼻炎に対する最も効果の高い手術として認識されている『超音波凝固装置による後鼻神経切断術』や、副鼻腔炎に対する新しい術式である『前方からのアプローチによる内視鏡下鼻内手術』を考案し、平成23年の日本鼻科学会『好酸球性副鼻腔炎の診断と評価作成基準の試み』では全国から選ばれた5人の内、唯一開業医として参加。現在も毎年250件以上の手術を行っており、継続的にその成績を学会や論文で報告している。

ドクターズ・ファイル取材記事

論文・著書、シンポジウム・講演・海外発表の実績