いびきがある方必見! 睡眠時無呼吸症候群のチェックリストをご紹介

いびきがある方必見! 睡眠時無呼吸症候群のチェックリストをご紹介

川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

記事監修
川村耳鼻咽喉科クリニック 院長 川村繁樹
ドクターズ・ファイル取材記事
免責事項について

可能な限り信頼できる情報をもとに作成しておりますが、あくまでも私見ですのでご了承ください。内容に誤りがあった場合でも、当ブログの閲覧により生じたあらゆる損害・損失に対する責任は一切負いません。体調に異変を感じた際には、当ブログの情報のみで自己判断せず、必ず医療機関を受診してください。

いびきがひどい人は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。夜はきちんと眠っているつもりなのに、昼間にとても眠気を感じるのはなぜかと考えたことはありませんか? ぐっすり眠れていない証拠です。いびきは自分では気づきにくく、呼吸が止まっているとは思いもしないことでしょう。睡眠時無呼吸症候群は肥満などとも関連があり、放置すると危険な病気です。改善する方法を知り、予防に役立ててください。
今回は、睡眠時無呼吸症候群のチェックリストをご紹介します。

  1. 睡眠時無呼吸症候群のセルフチェック
  2. 睡眠時無呼吸症候群のリスク
  3. 睡眠時無呼吸症候群になりやすい人とは?
  4. 睡眠時無呼吸症候群の可能性あり・どうするか?
  5. 睡眠時無呼吸症候群の治療について
  6. 睡眠時無呼吸症候群でよくある質問
  7. まとめ

この記事を読むことで、睡眠時無呼吸症候群についてよく分かります。なりやすい人やかかっている場合のリスクなども把握し、改善策を整えましょう。

1. 睡眠時無呼吸症候群のセルフチェック

睡眠時無呼吸症候群かどうか、以下のチェックリストで確認してみてください。

  • 家族やパートナーから寝ているときに10秒以上呼吸が止まるといわれる
  • いびきがひどい
  • 朝起きたときにすっきりしない
  • 集中力が低下した
  • 疲れが取れない
  • 日中も眠気を感じる
  • 睡眠の途中で目が覚めてしまう

2. 睡眠時無呼吸症候群のリスク

睡眠時無呼吸症候群は、命に関わることもある重大な疾患です。どのようなリスクを負うのかを見ていきましょう。

2-1.セルフチェックの解説

前項のセルフチェックに、1つでもあてはまるものがあれば、睡眠時無呼吸症候群の予備軍です。質の悪い睡眠を取り続けると、高血圧・心疾患・脳疾患などのリスクを負う可能性があります。なぜなら、睡眠時無呼吸症候群は肥満とも深い関連があり、生活習慣病の悪化を招くからです。睡眠時無呼吸症候群は男性に多いイメージがありますが、女性でも起こる可能性があります。そのため、単なる睡眠障害とせず、適切な治療を受けて改善することが望ましいでしょう。

2-2.睡眠時無呼吸症候群のタイプ

睡眠時無呼吸症候群は、2つのタイプがあります。

2-2-1.閉塞性睡眠時無呼吸タイプ

睡眠時無呼吸症候群の90%の人が、閉塞性睡眠時無呼吸タイプです。骨格が関連しており、上気道で酸素が通過するスペースを確保できないため、いびきや無呼吸が起こります。すなわち、骨格が大きい人は、上気道が確保されるため、無呼吸の症状は現れません。舌のつけ根が落ち込み、上気道を圧迫することも関連しているといわれています。仰向(あおむ)けのときだけ無呼吸になる・中途覚醒してしまうなど、人によって症状が異なるのが特徴です。

2-2-2.中枢性睡眠時無呼吸タイプ

中枢性睡眠時無呼吸タイプは、脳から指令が出ず、呼吸を止めてしまう疾患です。患者数は少ない症例ですが、心疾患など心臓に異常がある人は発症しやすいとされています。閉塞性睡眠時無呼吸タイプとは異なり、上気道は確保されたままというのが特徴でしょう。

3.睡眠時無呼吸症候群になりやすい人とは?

睡眠時無呼吸症候群は、なりやすい人に特徴があります。

3-1.肥満

肥満は、喉の周辺に脂肪がつきやすく、上気道を閉塞する原因です。加えて、生活習慣病の発症率も上げてしまいます。年齢とともに肥満傾向が高まり、中高年になっていびきをかくようになったという場合、睡眠時無呼吸症候群の予備軍になっている可能性が高いでしょう。

3-2.口呼吸

普段から口呼吸をしている人は、睡眠時無呼吸症候群になるリスクが上がります。鼻炎などを患っている人も注意が必要です。なぜなら、口呼吸は喉が狭くなるため、上気道の閉塞を招きます。マウスピースなどを用い、鼻呼吸に矯正するなどの治療を行うことがあるでしょう。

3-3.アルコールを摂取する

前述した以外に、アルコールを就寝前に取る習慣がある人は、いびきをかきやすいとされています。アルコールで筋肉が緩み、喉や上気道が狭くなるためです。普段からいびきをかく人は、睡眠前のアルコールを控え、睡眠時無呼吸症候群のリスクを回避したほうがいいでしょう。

3-4.アレルギー性鼻炎・鼻中隔湾曲症

アレルギー性鼻炎は鼻づまりや鼻水を発症するため、いびきを起こしやすくします。また、鼻中隔に歪(ゆが)みがあり、鼻のとおりが悪い場合も睡眠時無呼吸症候群を引き起こす可能性が高いでしょう。

4.睡眠時無呼吸症候群の可能性あり・どうするか?

睡眠時無呼吸症候群の可能性がある人は、自分でできる改善方法や病院を受診すべき場合などを覚えておきましょう。

4-1.自分でできること

自分で実践できる改善方法は、肥満の解消です。運動や食事などを工夫し、平均体重まで体を絞りましょう。ただし、痩せている人でも睡眠時無呼吸症候群は起こります。なぜなら、骨格が影響しているためです。小顔の人や、顎・喉周辺の骨格が狭く、舌が落ちて閉塞を起こしやすいなど、もともと上気道が狭い人は睡眠時無呼吸症候群になりやすいでしょう。枕を変えるだけでも、上気道を確保することができます。いびきで困っている方は、寝具にも着目してください。

マウスピースは、睡眠時に装着します。歯科医院で作ってもらうことができ、装着して眠るだけでいびきの改善が期待できるでしょう。閉塞性睡眠時無呼吸タイプには一定の効果があります。一方で、重度の患者には成果が現れないなど、デメリットもあるのです。

4-2.受診すべき症状について

すでに、高血圧・糖尿病・高脂血症などの生活習慣病を患っている場合は、速やかに医療機関を受診したほうがいいでしょう。肥満を克服できないという悩みがある方も、専門医と一緒に食生活や運動などについてプランを立てていくほうがスムーズです。アデノイドや扁桃(へんとう)が肥大している人は、喉の閉塞感を抱き、いびきや無呼吸を招きます。軟口蓋の切除をする手術が適応となるため、一定期間の治療をしても効果が得られない場合は、手術となるのです。セルフチェックであてはまる項目があった方も、受診をしてみましょう。

5.睡眠時無呼吸症候群の治療について

睡眠時無呼吸症候群を治す方法について、より具体的に解説します。また、注意点も覚えておきましょう。

5-1.治療法について

睡眠時無呼吸症候群の治療で主に行われているのは、CPAP療法というものです。装具を取りつけ、酸素を供給し続けることにより、無呼吸状態を回避するというものになります。鼻にエアチューブを取りつけるため、自然と酸素を吸い込むことができるのです。ただし、鼻にきちんと装着されていない場合は、適切な効果を得ることができないでしょう。
前述したとおり、外科処置も行われる症例があります。アデノイドや扁桃(へんとう)肥大などです。処置後は回復の兆しがありますが、一方で数年後に再発するケースもあります。また、手術ができる医療機関が少ないのもデメリットでしょう。

5-2.注意点

装具の装着や手術など、治療の選択肢を広げるためには、より専門的な治療を受けることができる耳鼻科や睡眠外来などを受診したほうがいいでしょう。健康保険が適応になるかどうかも、医師とよく相談して決めてください。

6.睡眠時無呼吸症候群でよくある質問

睡眠時無呼吸症候群は、自分では気づきにくい症状で、家族やパートナーから指摘されたというケースも珍しくありません。質問集を用意しました。

Q.肥満を解消すれば治るものなのか?
A.首周りを圧迫している脂肪が少なくなれば、無呼吸の状態を改善するきっかけになるでしょう。しかし、肥満以外にも問題を抱えている場合は、痩せれば治るとはいいきれません。

Q.装具をつけたまま眠るのは嫌だという場合はどうすべきか?
A.装具そのものが、睡眠の妨げになるのではないかと不安に感じる方もいます。マウスピースなどの代用方法で治療することも可能です。医師に相談しましょう。

Q.仰向(あおむ)けと横向きだと、どちらが無呼吸になりにくいのか?
A.横向きです。仰向(あおむ)けは、喉に舌が落ちるため、無呼吸を招きやすいとされています。枕を変えるなどして、寝やすい向きを考えてみてください。

Q.目覚めが悪いのも睡眠時無呼吸症候群の予備軍?
A.ぐっすり眠れていないのは、いびきや無呼吸の影響でしょう。疲れが抜けないなど、長引くようなら、専門医を受診してください。

Q.口呼吸はなぜいけないのか?
A.睡眠時無呼吸症候群の発症リスクを上げるとともに、免疫力低下・口腔(こうくう)内環境悪化・喉の炎症を招きます。口呼吸は意識して改善し、健康な体に導きましょう。

7.まとめ

いかがでしたか? 睡眠時無呼吸症候群は、肥満や口呼吸などが関連して起こります。生活習慣病を発症している方は、死亡リスクも上がるため、早めに治療をしましょう。睡眠時無呼吸症候群の治療は、装具を取りつけて酸素を送り込む方法や、マウスピースを用いた方法が主流です。アデノイドや扁桃(へんとう)に肥大がある場合は、手術が適応になることもあるでしょう。耳鼻科や睡眠外来など専門医を受診し、適切な治療を受けてください。

川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

監修者

川村 繁樹
医療法人 川村耳鼻咽喉科クリニック 院長
医学博士
関西医科大学耳鼻咽喉科・頭頚部外科 特任教授
身体障害者福祉法第15条指定医

耳鼻咽喉科専門医として10年間にわたり大学付属病院の部長を経験し、平成16年に川村耳鼻咽喉科クリニックを開業。親切で丁寧な診察・手術に定評があり、毎月300名以上の新患が来院。

  • 花粉症やアレルギー性鼻炎に対する凝固手術(局所麻酔下・日帰り):約1~2ヶ月
  • 鼻中隔弯曲症と中等以下副鼻腔炎に対する手術(局所麻酔下・日帰り):約10ヶ月
  • 鼻閉に対する鼻中隔弯曲症と下甲介の手術(局所麻酔下・日帰り):約半年
  • 重症アレルギー性鼻炎に対する後鼻神経切断術(局所麻酔下・日帰り):約半年
  • 重症副鼻腔炎に対する手術(全身麻酔・一泊):約5ヶ月

の手術待ち状況となっている。

アレルギー性鼻炎に対する最も効果の高い手術として認識されている『超音波凝固装置による後鼻神経切断術』や、副鼻腔炎に対する新しい術式である『前方からのアプローチによる内視鏡下鼻内手術』を考案し、平成23年の日本鼻科学会『好酸球性副鼻腔炎の診断と評価作成基準の試み』では全国から選ばれた5人の内、唯一開業医として参加。現在も毎年250件以上の手術を行っており、継続的にその成績を学会や論文で報告している。

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論文・著書、シンポジウム・講演・海外発表の実績