3-1鼻粘膜焼灼術+鼻内後鼻神経凍結術
鼻づまりが強く、薬の効果も弱いときには手術療法の適応となることがあります。その中でも主にアレルギー反応によって下甲介粘膜が浮腫状に腫れている場合には鼻粘膜焼灼術+鼻内後鼻神経凍結術が効果的です。(アレルギー性鼻炎の手術的治療を参照して下さい)ただし、この場合には鼻中隔弯曲症や下甲介の骨性肥大がないことが前提となります。
3-2:鼻中隔矯正術+粘膜下下甲介骨切除術
薬の効果が少ない鼻詰まりは粘膜の腫れよりも骨の構造に問題がある場合がほとんどです。これはアレルギー性鼻炎の方でも同様です。骨の弯曲や肥厚は薬が効かないために鼻中隔矯正術や粘膜下下鼻甲介切除術が適応になります。これらの手術は余分な骨を除去するものでほぼ永久的な効果が見込まれ日帰りでも可能です。
特徴
- 粘膜を保存する手術ですので鼻の機能が温存され出血も多くありません。
- 切開は鼻の中で行いますので外に傷はつきませんし、見た目の鼻の形も変わりません。
- アレルギー性鼻炎を併発している方にはラジオ波凝固術を同時に行います。
- 局所麻酔で1時間半ほどで終了します。副鼻腔炎を併発している場合には内視鏡下副鼻腔手術(ESS)も同時に行います。その場合には1泊の全身麻酔手術で行うこともあります。
費用
3割負担の方で鼻中隔矯正術と粘膜下下鼻甲介切除術を同時に行って約3万7千円です。


鼻中隔矯正術・粘膜下下甲介骨切除術の検討(18年鼻科学会発表内容)

