副鼻腔炎の薬を詳しく知りたい

副鼻腔炎の治療ではどんな薬を使う? 効果・副作用・注意点を解説!

川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

記事監修
川村耳鼻咽喉科クリニック 院長 川村繁樹
ドクターズ・ファイル取材記事
免責事項について

可能な限り信頼できる情報をもとに作成しておりますが、あくまでも私見ですのでご了承ください。内容に誤りがあった場合でも、当ブログの閲覧により生じたあらゆる損害・損失に対する責任は一切負いません。体調に異変を感じた際には、当ブログの情報のみで自己判断せず、必ず医療機関を受診してください。

副鼻腔炎は、鼻の奥にある副鼻腔に炎症が起きている状態です。臭いがあってドロっとした鼻水が出る・鼻づまりがひどい・頭が重いなど、さまざまな症状でお悩みの人も多いことでしょう。不快な症状は、できるだけ早く改善したいものですよね。

さて、副鼻腔炎の治療は、主に薬を使用することになります。しかし、どんな薬を使うの・効果や副作用はどうなのかなど、気になる点も多いものです。

そこで今回は、副鼻腔炎の薬について詳しく解説します。

  1. 副鼻腔炎は薬を飲まずに治せる?
  2. 副鼻腔炎の治療で薬を使う方法について
  3. 副鼻腔炎の薬の飲み方や効果について
  4. 副鼻腔炎の薬による副作用について
  5. 副鼻腔炎の薬を子どもに使用する場合
  6. 副鼻腔炎の市販薬について
  7. 副鼻腔炎の薬に関するよくある質問

この記事を読むことで、副鼻腔炎の薬について詳しく理解でき、安心して飲むことができるようになります。まずは、記事をじっくり読んで参考にしてください。

1.副鼻腔炎は薬を飲まずに治せる?

最初に、副鼻腔炎は薬を飲まずに治るのか解説します。

1-1.薬を飲まずに治る? 治らない?

副鼻腔炎は、鼻の奥にある副鼻腔に炎症が起きている状態です。副鼻腔炎には、急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎の2種類があります。

  • 急性副鼻腔炎:ウイルスや細菌感染が原因の炎症で、1か月未満で治る
  • 慢性副鼻腔炎:急性副鼻腔炎が治らずに慢性化し、膿(うみ)による炎症で、3か月以上継続する

急性副鼻腔炎でも初期で症状が軽い場合は、薬を飲まなくても自然に治ることがあります。しかし、慢性副鼻腔炎では、炎症が慢性化しているため、治療が必要です。

1-2.薬を飲むメリットとデメリットを知ろう

副鼻腔炎の治療で薬を飲むメリットとデメリットは、主に以下のとおりです。

<メリット>

  • 手術をしなくて済む
  • 通院治療が可能
  • 痛みを伴わない
  • 子どもでも治療できる

<デメリット>

  • 副作用の心配がある
  • 薬アレルギーがあると使用できない
  • 薬だけでは完治しない場合がある
  • 慢性副鼻腔炎の場合は、数か月飲み続ける必要がある

2.副鼻腔炎の治療で薬を使う方法について

副鼻腔炎の治療で薬を使用する目的や主な種類・効果について詳しく解説します。

2-1.副鼻腔炎の薬物療法について

副鼻腔炎は、最初に薬物療法にて治療します。炎症を抑える・鼻水を出しやすくする・痛みを抑えるなどが主な目的です。対症療法となるため、症状や体質に合ったものを医師が処方します。

2-2.副鼻腔炎の薬にはどんなものがある?

副鼻腔炎の薬は、症状やタイプを考慮して医師が処方します。主な薬の種類と効果については、以下を参考にしてください。

  • 消炎酵素薬:炎症を抑え、鼻水を出しやすくする(カルボシステイン・アンブロキソール・ブロムヘキシンなど)
  • 解熱鎮痛薬:熱を下げ、痛みを取る(アセトアミノフェンなど)
  • 抗菌薬・抗生物質:細菌の繁殖を抑える(ペニシリン系・キノロン系・マクロライド系など)
  • 点鼻ステロイド薬:鼻の穴に直接投入し、炎症を鎮める(フルチカゾン・モメタゾンなど)

3.副鼻腔炎の薬の飲み方や効果について

副鼻腔炎の薬の飲み方や効果について解説します。

3-1.副鼻腔炎の薬の飲み方と飲む期間

副鼻腔炎の薬は、正しい飲み方を守ることが大切です。まずは、説明書などに記載されている注意事項をよく読んでおきましょう。飲むときには、コップ1杯程度の水で飲んでください。お茶やジュース・コーヒーなどの嗜好(しこう)飲料で飲んではいけません。副鼻腔炎の薬は、医師から「もう飲む必要はない」と言われるまでは、飲み続けてください。症状が軽くなっても、途中でやめると再発するおそれがあります。

3-2.効果の出方は? 効果が出ない場合は?

副鼻腔炎の薬は、長期間飲み続けることが前提となり、効果の出方は穏やかです。1回飲んでも、劇的に回復することはありません。体質に合うか・副作用はないかなどを確認しながら飲み続けるのです。投薬治療の効果が思わしくない場合は、薬の種類を交換するか、手術を考えることになるでしょう。

3-3.副鼻腔炎の薬の飲み方や効果に関する注意点

副鼻腔炎の薬は、医師から指示を受けた用法・用量を守って飲んでください。多く飲んだり回数を増やしたりして効果が高まるものではありません。思ったような効果が出なくても、勝手に中止しないでください。また、薬が合わないと感じたり副作用が気になったりするときは、医師に相談しましょう。

4.副鼻腔炎の薬による副作用について

副鼻腔炎の薬の副作用について解説します。

4-1.副鼻腔炎の薬にはどんな副作用がある?

副鼻腔炎の薬を飲むと、副作用が出ることがあります。主なものについては、以下のとおりです。

  • 消炎酵素薬:アレルギー反応(卵アレルギーのある人)
  • 解熱鎮痛薬:頭痛・吐き気・悪寒
  • 抗菌薬・抗生物質:腹痛・下痢
  • 点鼻ステロイド薬:鼻の刺激感・鼻の赤み・鼻づまり

4-2.副鼻腔炎の薬の副作用に関する注意点

副作用が出た場合は、必ず医師に報告しましょう。薬を飲み続けることで、重症化することがあります。また、薬の量や回数を自己判断で増やして飲むことは、副作用のリスクを高めるのでやめてください。この程度なら問題ないだろうと考えるのは危険です。

5.副鼻腔炎の薬を子どもに使用する場合

副鼻腔炎の薬で、子どもに使用される薬と注意点を詳しく解説します。

5-1.子どもに処方される薬について

子どもの副鼻腔炎の治療では、消炎酵素薬など症状に合ったものを処方します。まだ体が小さいため、最低限の薬に抑えて処方されることが多くなるでしょう。薬の処方を受けたら、飲み方や注意点を確認し、疑問があるときはその場で質問して解決してください。

5-2.子どもが副鼻腔炎の薬を飲むときの注意点

子どもが副鼻腔炎の薬を飲むときは、親が飲み方・タイミングをきちんと管理してください。自己管理にしてしまうと、飲まなかったり飲み忘れがあったりしがちです。また、点鼻薬を面白がって、使いすぎる傾向があります。薬の効果を最大限に出し、副作用を抑えるためにも、きちんと服薬指導しましょう。また、投薬期間中は、子どもの様子を細かく観察し、気になる点があったら受診することをおすすめします。

6.副鼻腔炎の市販薬について

副鼻腔炎の市販薬について、詳しく解説します。

6-1.副鼻腔炎の市販薬は飲むべきか?

急性副鼻腔炎で初期のものは、市販薬で対応できる場合があります。忙しくて耳鼻科に通う時間がない・通院できないという場合は、試してみてもいいでしょう。つらい症状をやわらげることができる場合があります。ただし、市販薬を過信しすぎてはいけません。市販薬は、大勢の人に合うように作られているため、自分に合わないこともあるからです。

6-2.副鼻腔炎の市販薬の選び方

副鼻腔炎の市販薬は、体質と症状に合ったものを選びましょう。薬局やドラッグストアには、薬剤師が常駐しています。購入するときは、必ず薬剤師に相談してください。飲み方や考えられる副作用なども、丁寧に説明してもらえます。自己判断で選ぶのは、体質に合わず重い副作用が出る原因となるので、絶対にやめましょう。

6-3.副鼻腔炎の市販薬に関する注意点

市販薬を服用しても、効果が思わしくない場合もあります。市販薬は、病院で処方される薬よりも効果を抑えてあるからです。2週間程度飲み続けても症状の改善が見られないときは、服用をやめ、受診しましょう。そのまま長期間飲み続けることは、禁物です。

7.副鼻腔炎の薬や治療に関するよくある質問

最後に、副鼻腔炎の薬に関するよくある質問に回答します。役に立つ内容なので、それぞれ目をとおしておいてください。

Q.副鼻腔炎の投薬治療中に飲酒してもいい?
A.飲酒は避けましょう。飲酒は、肝臓に負担がかかるからです。また、薬の効果が十分に出ず、副作用が出やすくなります。飲酒は、治療が完了し、薬を飲まなくなってからにしましょう。

Q.妊娠中や授乳中でも薬を飲んでいい?
A.まずは、医師に相談してください。妊娠中や授乳中でも問題のない薬を処方してもらえます。妊娠中や授乳中は、子どもの安全を第一に考えてください。医師の許可なしに市販の薬を飲むのは、避けましょう。

Q.耳鼻科を選ぶときのポイントは?
A.以下のポイントを満たす耳鼻科なら、安心して治療を受けることができます。

  • 副鼻腔炎の治療実績が豊富
  • 医師の腕がいいことで評判が高い
  • 治療方針の説明が丁寧で分かりやすい
  • 最新の治療機器・技術を積極的に取り入れている
  • 治療費用のシステムが分かりやすい
  • 院内設備・備品が清潔
  • 医師やスタッフが高圧的な態度を取らない
  • 患者からの信頼が厚い

なお、当川村耳鼻咽喉科クリニックでも、副鼻腔炎の治療で多数の実績があります。ぜひ、参考にしてください。

Q.副鼻腔炎の投薬治療中はプール禁止ですか?
A.鼻水が出ている時期は、プールを避けてください。ただし、慢性副鼻腔炎で、鼻水が出ていない時期には入ることができます。プールでは、できるだけ顔を水につけないようにしましょう。泳ぐときに鼻の奥に雑菌などが入り、炎症が悪化することがあります。

Q.ほかの病気の治療薬を飲んでいる場合は?
A.医師に相談してください。副鼻腔炎の治療を開始するときに、必ず告知しましょう。飲み合わせの相性によって、効果が強すぎたり弱すぎたりするからです。また、副作用が出やすく重症化する例もあります。お薬手帳があれば、持参してください。

まとめ

今回は、副鼻腔炎の薬について詳しく解説しました。副鼻腔炎の治療には、薬の使用が効果的です。しかし、飲み方を間違うとせっかくの効果も半減します。まずは、どんな薬が処方されるのか確認し、飲み方や注意点を理解してください。副作用についても目をとおしておきましょう。薬を飲んでいて効果を感じない・副作用が気になるときは、すぐに医師に相談することが大切です。きちんと副鼻腔炎を治すためにも、自己判断で進めないでください。

川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

監修者

川村 繁樹
医療法人 川村耳鼻咽喉科クリニック 院長
医学博士
関西医科大学耳鼻咽喉科・頭頚部外科 特任教授
身体障害者福祉法第15条指定医

耳鼻咽喉科専門医として10年間にわたり大学付属病院の部長を経験し、平成16年に川村耳鼻咽喉科クリニックを開業。親切で丁寧な診察・手術に定評があり、毎月300名以上の新患が来院。

  • 花粉症やアレルギー性鼻炎に対する凝固手術(局所麻酔下・日帰り):約1~2ヶ月
  • 鼻中隔弯曲症と中等以下副鼻腔炎に対する手術(局所麻酔下・日帰り):約10ヶ月
  • 鼻閉に対する鼻中隔弯曲症と下甲介の手術(局所麻酔下・日帰り):約半年
  • 重症アレルギー性鼻炎に対する後鼻神経切断術(局所麻酔下・日帰り):約半年
  • 重症副鼻腔炎に対する手術(全身麻酔・一泊):約5ヶ月

の手術待ち状況となっている。

アレルギー性鼻炎に対する最も効果の高い手術として認識されている『超音波凝固装置による後鼻神経切断術』や、副鼻腔炎に対する新しい術式である『前方からのアプローチによる内視鏡下鼻内手術』を考案し、平成23年の日本鼻科学会『好酸球性副鼻腔炎の診断と評価作成基準の試み』では全国から選ばれた5人の内、唯一開業医として参加。現在も毎年250件以上の手術を行っており、継続的にその成績を学会や論文で報告している。

ドクターズ・ファイル取材記事

論文・著書、シンポジウム・講演・海外発表の実績