いびきを治す方法

いびきの改善方法を知りたい! 自分でできる対策方法は?

川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

記事監修
川村耳鼻咽喉科クリニック 院長 川村繁樹
ドクターズ・ファイル取材記事
免責事項について

可能な限り信頼できる情報をもとに作成しておりますが、あくまでも私見ですのでご了承ください。内容に誤りがあった場合でも、当ブログの閲覧により生じたあらゆる損害・損失に対する責任は一切負いません。体調に異変を感じた際には、当ブログの情報のみで自己判断せず、必ず医療機関を受診してください。

いびきは、自分では気づきにくいものです。家族から指摘され、初めて自分がひどいいびきをかいていることに気づくことも珍しくありません。いびきは単に人の迷惑になるだけではなく、重大な病気の症状である可能性もあります。では、いびきは治すことはできるのでしょうか?

そこで今回は、いびきの原因や対策方法などを解説します。

  1. いびきの基礎知識
  2. 治療が必要ないびきは?
  3. いびきを治す方法
  4. いびき対策に関するよくある質問

この記事を読めば、いびきの治し方や、治療してくれる診療科などもよく分かるでしょう。いびきで悩んでいる人は、ぜひ読んでみてくださいね。

1.いびきの基礎知識

なぜ、いびきが 出るのだろう?

はじめに、いびきのメカニズムやいびきをかきやすい人、いびきが原因の病気などについて解説します。なぜ、いびきが出るのでしょうか?

1-1.いびきのメカニズム

いびきは、鼻や気道など呼吸をするための空気の通り道が狭まることによって起こります。笛は、細い管の中に空気を吹き込み、内部で共鳴させて音を出しますが、いびきのメカニズムもそれと同じです。

睡眠中、狭い隙間から、勢いよく空気を吸ったり吐いたりすることで、いびきが出ます。仰向け(あおむけ)になると立っているときに比べて気道が狭まりやすく、さらに筋肉が弛緩すると舌が気道に落ちこむこともあるでしょう。すると、気道が狭まっていびきが出やすくなります。

1-2.気道や鼻が狭まる原因は?

私たちが呼吸をするとき、鼻や気道を空気が出入りします。前述したように、眠っている間は筋肉が弛緩しやすく、舌が喉の奥に落ちることで気道が狭まりやすくなることもあるでしょう。このほか、以下のような原因で気道が狭くなることがあります。

  • 過度の疲労
  • 飲酒
  • 肥満
  • 鼻中隔湾曲症
  • あごが小さい
  • 舌が大きい
  • 鼻づまり

などです。

1-3.いびきの男女比

いびきは男性がかくもの、というイメージを持っている人は多いでしょう。実際、いびきに悩んで病院を受診する人のほとんどが男性です。しかし、女性がいびきをかかないというわけではありません。

女性の場合は女性ホルモンの影響でいびきをかきにくいのですが、50代以降になると女性ホルモンが減少するため、いびきをかきやすくなります。

また、1-2.でご紹介したように、ひどく疲労している場合や、飲酒量が多かった場合は筋肉がより弛緩しやすくなり、女性でも大きないびきをかくことがあるでしょう。

1-4.治療が必要ないびきは?

いびきをかくということは、空気の通り道が狭まっている証拠です。軽いいびきや短時間で止まるいびきは問題はありません。しかし、家族の睡眠が妨げられるほど大きないびきをかいている場合や、いびきが途中でピタッと止まった後で目を覚ますことが頻繁に起こる場合は、「睡眠時無呼吸症候群」という病気を発症している場合があります。

この病気は文字どおり睡眠中に気道が狭まって呼吸が止まる病気です。呼吸が止まれば苦しくて目が覚めます。そのため、慢性の睡眠不足になり日常生活に深刻な影響が出るでしょう。早急な治療が必要です。鼻の穴を左右に分ける軟骨が大きくゆがんでいる鼻中隔湾曲症の場合も、ひどいいびきが症状としてあらわれることもあり、治療が必要なこともあります。

2.治療が必要ないびきは?

治療が必要ないびきとは?

以下のようないびきをかいている場合は、耳鼻科・耳鼻咽喉科を一度受診しましょう。

  • 家族に、いびきがひどいと何度も指摘される
  • 寝ついてから朝までずっといびきをかいている
  • 鼻がつまっているため口呼吸をしており、鼻がつまってからいびきがひどくなった
  • 夜中に何度も起きる
  • たっぷり睡眠をとったはずなのに、日中に眠くてたまらなくなる
  • 肥満気味であり、体重が増加するとともにいびきもひどくなった

3.いびきを治す方法

アルコールを控えることが いびきの改善になるの?

この項では、セルフケアから病院での治療方法までいびきの対処方法を解説します。ぜひ、参考にしてください。

3-1.セルフケアの方法

いびきをセルフケアする方法には、以下のようなものがあります。

  • 横向きで寝る
  • アルコールの摂取を控える
  • 日付が変わる前に休むなど、疲労をためないように努力する
  • 医療用テープ・マウスピース・鼻腔拡張テープなど市販のいびき防止グッズを利用する
  • ダイエットをする

以上のような方法で、いびきの改善ができることもあるので試してみてください。

3-2.いびきを改善したい場合に受診する診療科は?

2.でご紹介したような自覚症状がある人は、前述のとおり、耳鼻科・耳鼻咽喉科を受診しましょう。鼻の中と気道の状態を診察してもらえば、ひどいいびきの原因が分かります。また、睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、一泊入院をして呼吸の様子を検査することもあるでしょう。

一方、かみ合わせやあごの大きさが原因でひどいいびきが起こる場合は、口腔外科で治療する必要があります。気道や鼻腔に影響がなく、歯並びが悪いという場合は、一度、歯科医院で口の中の様子を見てもらってください。口腔外科を併設していない歯科医院をかかりつけにしている場合は、紹介状を書いてもらうことができます。

3-3.鼻中隔湾曲症の改善方法

鼻中隔湾曲症と診断された場合、20歳以上ならば鼻の軟骨を切除する手術をすすめられます。鼻軟骨を削り取る手術を受ければ、鼻腔が広がっていびきが改善されるでしょう。鼻中隔湾曲症の手術は症状によって日帰りで行えることもあれば、入院がすすめられることもあります。医師としっかりと相談して治療方法を決めてください。

3-4.睡眠時無呼吸症候群と診断された場合

睡眠時無呼吸症候群と診断された場合は、軽症の場合はマウスピース、重症の場合は鼻に酸素マスクをつけて眠る治療が行われます。酸素マスクをつけると眠りにくいので、1泊2日で入院指導がされることもあるでしょう。マウスピースは、睡眠時無呼吸症候群に詳しい口腔外科で作成してもらいます。

なお、睡眠時無呼吸症効果は耳鼻科・耳鼻咽喉科のほかに呼吸器科でも治療を行っていますので、病院を選ぶ際の参考にしてください。

また、睡眠時無呼吸症候群はアデノイド(咽頭扁桃)や扁桃腺が大きすぎる場合も発症します。この場合は外科手術でアデノイドや扁桃腺を取り除く治療が行われることが一般的です。

4.いびき対策に関するよくある質問

小さいいびきなら、 放っておいても大丈夫…??

Q.小さいいびきは、放っておいてもかまいませんか?
A.朝の目覚めがさわやかならば特に問題はありませんが、鼻づまりなどが続く場合は一度耳鼻咽喉科を受診してください。

Q.子どもでもいびきをかく場合は、耳鼻咽喉科を受診したほうがよいのですか?
A.はい。夜中に数回目が覚めたりする場合は、受診しましょう。

Q.耳鼻咽喉科ならばどこでも睡眠時無呼吸症候群や鼻中隔湾曲症の治療をしていますか?
A.いいえ。治療できる病院は限られていますので、ホームページや病院を探すサイトなどを参考にして探してください。

Q.痩せていても睡眠時無呼吸症候群を発症することはありますか?
A.はい。舌に対してあごが小さすぎたりする場合は、眠っているとき、気道に舌が落ちこみやすく、睡眠時無呼吸症候群を発症することがあります。

Q.睡眠時無呼吸症候群は命にかかわる病気ではないのでしょうか?
A.睡眠時無呼吸症候群が直接命にかかわる病気ではありません。しかし、慢性の睡眠不足になるので、心筋梗塞や糖尿病のリスクがアップします。つまり、睡眠時無呼吸症候群を発症した結果心筋梗塞を発症し、死亡するということは十分にあり得るでしょう。

おわりに

いびきを治す 方法について 解説しましたが いかがでしたか?

今回はいびきを治す方法や対策について解説しました。いびきをかく人は珍しくありませんが、寝入りばなから明け方までいびきが続く場合や、夜中に何度も目が覚める場合、鼻づまりが治らない場合は治療が必要です。まずは耳鼻科・耳鼻咽喉科を受診し、喉や鼻の状態を診てもらいましょう。

川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

監修者

川村 繁樹
医療法人 川村耳鼻咽喉科クリニック 院長
医学博士
関西医科大学耳鼻咽喉科・頭頚部外科 特任教授
身体障害者福祉法第15条指定医

耳鼻咽喉科専門医として10年間にわたり大学付属病院の部長を経験し、平成16年に川村耳鼻咽喉科クリニックを開業。親切で丁寧な診察・手術に定評があり、毎月300名以上の新患が来院。

  • 花粉症やアレルギー性鼻炎に対する凝固手術(局所麻酔下・日帰り):約1~2ヶ月
  • 鼻中隔弯曲症と中等以下副鼻腔炎に対する手術(局所麻酔下・日帰り):約10ヶ月
  • 鼻閉に対する鼻中隔弯曲症と下甲介の手術(局所麻酔下・日帰り):約半年
  • 重症アレルギー性鼻炎に対する後鼻神経切断術(局所麻酔下・日帰り):約半年
  • 重症副鼻腔炎に対する手術(全身麻酔・一泊):約5ヶ月

の手術待ち状況となっている。

アレルギー性鼻炎に対する最も効果の高い手術として認識されている『超音波凝固装置による後鼻神経切断術』や、副鼻腔炎に対する新しい術式である『前方からのアプローチによる内視鏡下鼻内手術』を考案し、平成23年の日本鼻科学会『好酸球性副鼻腔炎の診断と評価作成基準の試み』では全国から選ばれた5人の内、唯一開業医として参加。現在も毎年250件以上の手術を行っており、継続的にその成績を学会や論文で報告している。

ドクターズ・ファイル取材記事

論文・著書、シンポジウム・講演・海外発表の実績