夏に活躍するアレが原因!? 悩まされる人が増えている夏の鼻炎対策とは??

夏になると鼻水が止まらない! 悩まされる人が増えている夏の鼻炎対策は?

川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

記事監修
川村耳鼻咽喉科クリニック 院長 川村繁樹
ドクターズ・ファイル取材記事
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かつては鼻炎というと空気が乾燥していて寒い冬に多い病気でした。しかし今、暑くて湿気が多い夏に鼻炎に悩まされる方が増えているのです。その原因はいったいなんでしょうか? 対策方法とともにご紹介しましょう。

  1. 鼻炎とは?
  2. 夏の鼻炎の原因は?
  3. 夏の暑さも鼻炎の原因に
  4. 夏の鼻炎対策方法は?
  5. よくある質問
  6. まとめ

1.鼻炎とは?

鼻炎とは鼻の粘膜が炎症を起こし、くしゃみや鼻水、鼻づまりの症状が出る病気です。原因によって「アレルギー性鼻炎」「急性鼻炎」「副鼻腔炎」など異なった名前がつく場合もあります。鼻炎のなかでウィルスが原因で起こるものは鼻かぜと呼ばれることもあり、冬の病気の代表格でもありました。冬は気温が低く乾燥しているので、鼻の内部にウィルスが侵入しやすいのですね。しかし今、夏に鼻炎に悩まされる方が増えているのです。それはいったいなぜでしょうか?

2.夏の鼻炎の原因は?

2-1.血管運動性鼻炎

血管運動性鼻炎とは、外気の急激な温度変化などが原因で自律神経が乱れ、鼻炎の症状が起きる病気です。夏は冬と同じく室内と戸外の温度差が激しい季節のため、血管運動性鼻炎が発症しやすいでしょう。それに加え、空調内が汚れているとハウスダストアレルギーの人は、鼻炎の症状が強くなる可能性もあります。

2-2.夏の花粉症

花粉症とは、花粉がアレルゲンとなって鼻水・目のかゆみ・涙などの症状が出る病気です。花粉症というとスギやヒノキの花粉が有名ですが、それ以外にもアレルゲンとなる花粉があります。スギやヒノキの場合は3月下旬~5月上旬に花粉が飛散しますが、イネ科の植物は7月~8月に飛散するため、イネ科の植物にアレルギーがある場合は、夏に花粉症の症状が出るのです。

3.夏の暑さも鼻炎の原因に

もうひとつ、夏の鼻炎の原因になるのが暑さ。毎日暑い日が続けば食欲はなくなりますし、寝苦しさから睡眠不足になりがちです。こうなると、抵抗力がおちていきウィルスに感染しやすくなるのです。また、冷房をつけっぱなしで薄着で眠るといわゆる「寝冷え」をしてしまい、これもまた鼻炎の原因になるのです。

4.夏の鼻炎対策方法は?

それでは、夏に鼻炎にならないようにするにはどうしたらよいのでしょうか? 第一に、冬の鼻炎対策と同じように保湿をすることです。夏の乾燥は冬よりも自覚しにくいのですが、冷房に長時間当たるような場合は、マスクをしたり加湿器のスイッチを入れましょう。加湿器やマスクがない、という場合はコップ一杯の水をそばに置いていくだけでも違います。また、トイレ休憩に立つ合間に軽い体操をするなど体を冷やさないように工夫しましょう。

第二に、体を温め、エネルギーを補給できる食事を摂ることです。暑いからと冷たい飲み物ばかりを飲んだり、そうめんやざるそばだけで食事を済ませてしまわずに、ビタミンが豊富な野菜や、お肉や魚などのタンパク質をしっかりと取りましょう。お酢を加えて酸味をきかせると暑い日でもさっぱりと食べられますよ。

第三に寝冷えを防ぐことです。熱帯夜には冷房を強めにかけたくなりますが、麻のシーツを使うなどして涼しく過ごす工夫をすれば冷房をそれほど強くしなても安眠できます。また、冷房は夏が来る前に一度掃除をしてカビやほこりを取り去っておくと、アレルギー性鼻炎の予防になるでしょう。

5.よくある質問

ここでは、夏の鼻炎で悩む方から寄せられることの多いよくある質問を回答とともに紹介します。ぜひ、参考にしてください。

Q.夏風邪と鼻炎の違いはなんでしょうか?
A.夏風邪の場合は、のどの痛みや熱・咳などを伴うことが多いのです。鼻炎の場合は鼻水・鼻づまり以外の症状は出にくいのが特徴といえるでしょう。

Q.血管運動性鼻炎は、気温差が小さくなると改善しますか?
A.その可能性は高いのですが、ストレスが原因で発症している場合もありますので、必ず治るとは言えません。

Q.夏の花粉症かどうかを調べるには、どうしたらよいですか?
A.耳鼻科・耳鼻咽喉科でアレルギーの血液検査をすれば、すぐに分かるでしょう。

Q.夏の鼻炎の予防方法はありますか?
A.血管運動性鼻炎の場合は、軽い運動などをして自律神経を良好に保つことが何よりの予防法です。寝不足や暴飲暴食なども避けましょう。

Q.春と夏の花粉症が同時に発症することはありますか?
A.はい。十分にあり得ますので、すでに春の花粉症を発症している人は気をつけましょう。

まとめ

いかがでしたか? 今回は夏の鼻炎について解説しました。現在、夏の戸外と室内の気温差は冬以上です。冷房を使っている部屋は乾燥し、夏風邪もひきやすくなっていますので、マスクをするなど自衛しましょう。ある日突然サラサラとした水のような鼻水が大量に出だした場合は、花粉症の可能性があります。

川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

監修者

川村 繁樹
医療法人 川村耳鼻咽喉科クリニック 院長
医学博士
関西医科大学耳鼻咽喉科・頭頚部外科 特任教授
身体障害者福祉法第15条指定医

耳鼻咽喉科専門医として10年間にわたり大学付属病院の部長を経験し、平成16年に川村耳鼻咽喉科クリニックを開業。親切で丁寧な診察・手術に定評があり、毎月300名以上の新患が来院。

  • 花粉症やアレルギー性鼻炎に対する凝固手術(局所麻酔下・日帰り):約1~2ヶ月
  • 鼻中隔弯曲症と中等以下副鼻腔炎に対する手術(局所麻酔下・日帰り):約10ヶ月
  • 鼻閉に対する鼻中隔弯曲症と下甲介の手術(局所麻酔下・日帰り):約半年
  • 重症アレルギー性鼻炎に対する後鼻神経切断術(局所麻酔下・日帰り):約半年
  • 重症副鼻腔炎に対する手術(全身麻酔・一泊):約5ヶ月

の手術待ち状況となっている。

アレルギー性鼻炎に対する最も効果の高い手術として認識されている『超音波凝固装置による後鼻神経切断術』や、副鼻腔炎に対する新しい術式である『前方からのアプローチによる内視鏡下鼻内手術』を考案し、平成23年の日本鼻科学会『好酸球性副鼻腔炎の診断と評価作成基準の試み』では全国から選ばれた5人の内、唯一開業医として参加。現在も毎年250件以上の手術を行っており、継続的にその成績を学会や論文で報告している。

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論文・著書、シンポジウム・講演・海外発表の実績