風邪に効く食べ物

風邪に効く食べ物は? 症状に合わせた効果的な食事や注意点

川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

記事監修
川村耳鼻咽喉科クリニック 院長 川村繁樹
ドクターズ・ファイル取材記事
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つらい風邪の症状にお悩みではありませんか? ⾵邪は、食べ物を工夫することによって体内からも予防・改善が可能です。 風邪のとき、どのような食事をとれば早く症状を治すことができるのでしょうか?

そこで今回は、⾵邪に効く食べ物風邪のときに避けた方がいい食事について詳しく解説します。食べ物で⾵邪を退治したい人や、⾵邪に効く食べ物を知りたい人は必見です。

  1. ⾵邪と食べ物の関係を理解しよう
  2. ⾵邪に効果があると食べ物は?
  3. ⾵邪予防になる食べ物は?
  4. 風邪に効くおすすめレシピ
  5. ​⾵邪のときの食事に関するよくある質問

⾵邪を引いたときだけでなく予防に効く食べ物も紹介しますので、薬に頼らない方法として取り入れてみてください。

1.⾵邪と食べ物の関係を理解しよう

⾵邪のときはどんな 栄養素をとればいいの?

⾵邪と食べ物にはどのような関係があるのか、詳しく学びましょう。今までの常識が間違っている可能性もあります。

1-1.⾵邪のときは無理に食べない

⾵邪のときには、とにかく食べて栄養を摂(と)るべきだと主張する人がいます。しかし、胃腸が弱っている場合は、無理して食べないことが大切です。無理に食べても、消化不良を起こしたり吐いてしまったりすることもあります。⾵邪のときは、様子を見ながら食べることが大切です。

1-2.⾵邪の症状によって効果的な食べ物が違う

⾵邪にはさまざまな症状があります。症状によっても、効果的な食べ物は変わってくるのです。⾵邪に良いといわれているものでも、何でも食べれば効果があるものではありません。症状をきちんと見極め、症状に合った食べ物を選ぶことが大切です。

1-3.消化のいいものを基本とすること

⾵邪のときは、胃腸が弱っているためできる限り消化のいいものを選ぶことが基本です。水分を多く含み、固形物が少ないものが適しているでしょう。たとえば、おかゆやスープなどですね。また、温かいうちに食べましょう。急激に体を冷やすと消化不良を起こしやすくなるので冷たいものの摂(と)り過ぎには注意してください。

1-4.⾵邪のときに必要な栄養素

⾵邪のときには、以下の栄養素を積極的に多く摂(と)りましょう。

  • 炭水化物(消化がいいものを選ぶこと):主なエネルギー源になる
  • タンパク質:エネルギー源になり免疫力を上げる
  • β-カロテン:粘膜を健康にする
  • ビタミンB1:エネルギー代謝を促進する
  • ビタミンC:白血球の働きを助けてウイルスを撃退する

上記のうち、ビタミンB1とビタミンCは水溶性なので、1回に多く摂(と)るよりもこまめに補給した方が効果的です。

1-5.⾵邪のときに食べない方がいいものは?

⾵邪のときに食べない方がいいものもあります。たとえば、脂っこい食べ物や生の状態の食べ物・刺激の強いスパイス類です。また、コーヒーやお茶も⾵邪のときには胃に負担が掛かりやすいので控えた方がいいでしょう。⾵邪のときは、胃腸の働きが弱いため普段と同様の食べ物を受け付けないこともあります。いくら好物であっても、我慢してくださいね。

1-6.子どもや高齢者に対する注意点

子どもや高齢者の場合は、⾵邪を引くと体力が消耗してしまうことが多くなります。また、脱水に気を付けてください。子どもや高齢者が⾵邪を引いたときは、消化の良い食べ物を少量ずつ口に運ぶようにします。無理に食べさせようとしても体が受け付けずに、本人がつらい思いをするだけになるので止めましょう。また、子どもや高齢者は口当たりのいいプリンやアイスクリームなどで栄養補給をすることも考えてください。ただし、食べ過ぎは体を冷やすので注意しましょう。

2.⾵邪に効果がある食べ物は?

⾵邪に効果があると言われる食べ物

⾵邪に効果があると言われる食べ物には、どんなものがあるのでしょうか。主なものだけでなく、症状別に効く食べ物なども解説します。

2-1.⾵邪に効果があるといわれる主な食べ物

  • うどん
  • スープ類
  • ショウガ
  • 豆腐
  • おかゆ
  • フルーツ類

⾵邪の引き始めに食べると、症状の重症化を予防できます。また、⾵邪の回復を早めてくれることでしょう。

2-2.⾵邪の症状別、おすすめの食べ物は?

⾵邪の症状別に、おすすめの食べ物をご紹介します。つらい症状に合わせて試してみてください。

2-2-1.のどの痛み

のどが痛いと、人と話すことも困難になります。また、痛みが強いとつばを飲み込むだけでも苦痛になるなど、つらいですよね。のどの痛みには、ネギ・ショウガ・大根など体を温める食べ物が効果をもたらします。たとえば、温かいみそ汁などに入れて飲むといいでしょう。

2-2-2.胃腸⾵邪

⾵邪の中でも、お腹(なか)を下しがちなのが胃腸⾵邪です。胃腸⾵邪を引いたときは、りんごやうどんなど消化のいいものを中心に食べてください。また、下痢が続くと脱水症状が心配です。スポーツ飲料を2倍に薄めたものを常温で適量飲むようにして、水分補給を心掛けてください。

胃腸風邪については、以下の記事で詳しく解説しています。
胃腸風邪の原因・症状は? 見分け方や予防・治し方のポイント

2-2-3.熱があるとき

発熱時には、意識がもうろうとしたり体がだるくなったりします。熱を下げるためにも、うどんや根菜スープなどを摂(と)って体を温め、発汗を促しましょう。また、水分補給をこまめに行って熱を放出するようにしてください。熱があるときには、アイスクリームなども少量なら口にしてもいいですよ。

2-3.⾵邪の症状に効果があるその他の食べ物

⾵邪の症状には、ほかにも豚肉・卵・うなぎ・ニラ・にんにく・ほうれん草などを食べると効果があります。いずれの食べ物も、⾵邪に効く栄養素を含んでいることが特徴です。体調を見ながら、おかゆに混ぜてみたり副菜に加えてみたりして食べてみましょう。なお、よく噛(か)んで食べてくださいね。よく噛(か)むことで消化しやすくなり栄養の吸収も促すことができます。

2-4.⾵邪のときの食事に関する注意点

⾵邪の症状に効果がある食べ物でも、食べ過ぎは禁物です。あくまでも、適量を食べてください。無理をして食べると⾵邪に効く食べ物も効果を期待できないばかりか、かえって体調を崩してしまうことになります。また、風邪に効く食べ物を食べたからといって、すぐに効果が出るわけではありません。薬のように直接⾵邪のウイルスを攻撃するのではなく、体力や免疫力をアップすることで自然治癒力を高める方法であることを理解してください。

3.⾵邪予防になる食べ物は?

⾵邪予防になる食べ物は?

⾵邪予防になる食べ物について、詳しく解説します。普段の食生活に上手(じょうず)に取り入れて、⾵邪を防ぎましょう。

3-1.⾵邪予防には発酵食品

⾵邪予防には、漬物や納豆・ヨーグルトなどの発酵食品を食べるようにしましょう。理由は、発酵食品に含まれている乳酸菌が腸内環境を整えてくれるからです。普段の食事で意識して発酵食品を食べると免疫力が上がるだけでなく、便秘予防にもなります。発酵食品には、⾵邪予防以外にも健康にいい効果がたくさんあるのです。

3-2.⾵邪予防になる栄養素

⾵邪予防には、β-カロテンやビタミンB1・ビタミンCなどのビタミン類を含んだ食べ物を食べてください。⾵邪に効く食べ物は、そのまま⾵邪予防にも効果的と言えます。また、緑茶に含まれるカテキントウガラシに含まれるカプサイシンなども、⾵邪予防に効果的です。

3-3.⾵邪予防に良いその他の食べ物

先にあげたもの以外にも、ショウガは体を温める効果が期待できます。また、レバーやじゃがいも・カレーなどは滋養強壮に良いといわれており、風邪予防としてもおすすめです。

3-4.取り入れ方のポイントは?

⾵邪予防に良い食べ物を、上手に取り入れるためには、メニューのバリエーションを考えておくことがコツとなります。いくら効果的な食べ物でも、毎回同じメニューでは飽きてしまうものです。たとえば、ショウガでも、ショウガスープ・豚肉のショウガ焼き・ショウガの甘酢漬けなど、さまざまなバリエーションを持つことで飽きずに食べることができます。無理なく毎日の食事に取り入れるためにも、いろいろと考えてみましょう。

3-5.⾵邪予防の食事に関する注意点

⾵邪予防になる食べ物でも、栄養バランスを考えて摂(と)ることが大切です。特定の食べ物ばかりを摂(と)ることは、栄養が偏ってしまうので注意してください。⾵邪予防のためには、普段の食事の栄養バランスを整えることも大切です。バランスの取れた食事を摂(と)っている人が⾵邪を引きにくいことからも、ご理解いただけることでしょう。

4.風邪に効くおすすめレシピ

この項では、風邪に効果的で簡単に作れるレシピを紹介します。ぜひ、参考にしてください。

4-1.ショウガゆず茶

ショウガゆず茶

ビタミンCたっぷりのゆず茶に、体を温めるショウガを加えた風邪撃退ドリンクです。

材料

  • ゆず茶(大さじ1程度)
  • ショウガ(すりおろして少々、チューブでも可)
  • お湯

作り方

  1. ゆず茶を大さじ1湯飲みやマグカップに入れ、お湯を注ぐ
  2. すりおろしたショウガを乗せ、スプーンでかき混ぜて完成

4-2.大根しらすがゆ

おかゆ

風邪で食欲がないときでも手軽に栄養を補給できます。

材料

  • レトルトがゆ(1人前)
  • 大根おろし(冷凍でも可)
  • しらす

作り方

  1. レトルトがゆを器に開け、レンジで加熱する
  2. すった大根をその上に乗せ、しらすを乗せれば完成(冷凍食品の大根おろしを使う場合は、自然解凍させるかレトルトのおかゆと一緒に温めてください)

4-3.ショウガうどん

ショウガうどん

消化の良いうどんにショウガをトッピングしました。

材料

  • 冷凍鍋焼きうどん
  • ショウガ
  • ネギ

作り方

  1. 冷凍鍋焼きうどんを火にかける
  2. 温めている間にショウガをすり、ネギを切る(ショウガはチューブ、ネギは冷凍でも可)
  3. 鍋焼きうどんが温まったらネギを乗せて軽く火を通し、ショウガを乗せて完成

4-4.ホットワイン

ホットワイン

スパイスが体を温めてくれます。アルコールが入っているため、未成年は飲めないので注意しましょう。

材料

  • 赤ワイン(1カップ)
  • シナモン
  • ショウガ
  • 八角などのお好みのスパイス
  • 砂糖(小さじ1)

作り方

  1. 鍋にワインとスパイス・砂糖を入れる
  2. 60度前後になるまで温めて完成(お好みで砂糖をはちみつに変えてもOK)

4-5.カップスープのリゾット

カップスープのリゾット

ご飯とカップスープで作る簡単リゾットです。

材料

  • お好みのカップスープの素
  • ごはん(120g)
  • とろけるチーズ(少々)

作り方

  1. 鍋に水を入れて沸かし、カップスープのもととご飯を入れる
  2. ご飯がほぐれたらとろけるチーズを乗せて完成(塩気が足りない場合は塩を少し加えてください)

5.⾵邪のときの食事に関するよくある質問

⾵邪のときには好物を 食べた方がいいと 聞いたのですが…?

⾵邪のときの食事についてよくある質問にお答えします。それぞれの内容を確認して、参考にしてください。

Q.⾵邪のときには好物を食べた方がいいと聞いたのですがダメですか?
A.確かに、好物を口にして栄養補給をするべきだという考え方もあります。そのため、まったくダメとは言いません。しかし、胃腸の消化吸収能力が落ちているときに負担になるような食べ物を摂(と)るのではやはりおすすめはできないのです。消化の良いものや⾵邪に効くものの中で、好物があれば優先して食べるようにしましょう。

Q.⾵邪でも食欲があるときは通常の食事をしてもいいですか?
A.食欲があるなら、好きなものを食べて構いません。暴飲暴食に気を付けて、できるだけ栄養バランス良く食べてください。ただし、⾵邪を引いているときは食後に思わぬ体調不良になることもあります。やはり、普段よりも控えめの食事内容にしておくことがベストです。

Q.⾵邪に効く食べ物をたくさん摂(と)っていたらお腹(なか)の調子がゆるくなったのですが?
A.食べ過ぎが原因です。胃腸が食べ物を受け付けることができないせいで、お腹(なか)が一時的にゆるくなったのでしょう。⾵邪に効く食べ物でも、食べ過ぎは体に悪い影響を与えることもあるのです。まずは、安静にして様子を見てください。下痢が続くときは、脱水に気を付けて少しずつ水分補給をしましょう。数時間経過しても回復しない場合は、医療機関を受診してくださいね。

Q.⾵邪のときの外食で注意するべき点はありますか?
A.⾵邪のときは、できるだけ外食を控えた方がおすすめです。しかし、外食をせざるを得ないこともあるでしょう。外食メニューの中では、うどんを中心にしたものを選ぶと消化が良く、体を温めてくれます。また、冷たいメニューよりも温かいもの、単品メニューよりも定食を選ぶことで、栄養バランスも良くなって⾵邪を追い出すことが可能です。

Q.⾵邪で何を食べてもお腹(なか)を下すときはどうすればいいですか?
A.まずは、無理をしないことです。今、無理に食べようとしても胃腸が過敏になっているので受け付けてくれないでしょう。様子を見て、医療機関を受診することをおすすめします。自己判断で下痢止めなどを飲まないでください。⾵邪のウイルスが出ていくのを妨げてしまいます。

まとめ

⾵邪に効く 食べ物について 解説しましたが いかがでしたか?

今回は、⾵邪に効く食べ物についてあらゆる角度から解説しました。私たちは、食べ物から栄養を吸収して体作りや活動をしています。⾵邪に関しても、効果のある食べ物を上手に取り入れることで、予防・治療に役立てることができるのです。しかし、効果がある食べ物をたくさん食べればいいということではありません。症状や状況に合わせて、適切なものを適量取り入れることが大切なのです。

川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

監修者

川村 繁樹
医療法人 川村耳鼻咽喉科クリニック 院長
医学博士
関西医科大学耳鼻咽喉科・頭頚部外科 特任教授
身体障害者福祉法第15条指定医

耳鼻咽喉科専門医として10年間にわたり大学付属病院の部長を経験し、平成16年に川村耳鼻咽喉科クリニックを開業。親切で丁寧な診察・手術に定評があり、毎月300名以上の新患が来院。

  • 花粉症やアレルギー性鼻炎に対する凝固手術(局所麻酔下・日帰り):約1~2ヶ月
  • 鼻中隔弯曲症と中等以下副鼻腔炎に対する手術(局所麻酔下・日帰り):約10ヶ月
  • 鼻閉に対する鼻中隔弯曲症と下甲介の手術(局所麻酔下・日帰り):約半年
  • 重症アレルギー性鼻炎に対する後鼻神経切断術(局所麻酔下・日帰り):約半年
  • 重症副鼻腔炎に対する手術(全身麻酔・一泊):約5ヶ月

の手術待ち状況となっている。

アレルギー性鼻炎に対する最も効果の高い手術として認識されている『超音波凝固装置による後鼻神経切断術』や、副鼻腔炎に対する新しい術式である『前方からのアプローチによる内視鏡下鼻内手術』を考案し、平成23年の日本鼻科学会『好酸球性副鼻腔炎の診断と評価作成基準の試み』では全国から選ばれた5人の内、唯一開業医として参加。現在も毎年250件以上の手術を行っており、継続的にその成績を学会や論文で報告している。

ドクターズ・ファイル取材記事

論文・著書、シンポジウム・講演・海外発表の実績