アルコールで鼻づまり

アルコールの摂取後に鼻づまりが起こる原因は? 鼻づまりの予防方法

川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

記事監修
川村耳鼻咽喉科クリニック 院長 川村繁樹
ドクターズ・ファイル取材記事
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鼻づまりは悪化すればするほどつらくなるものです。生活に支障が出るほど悪化する可能性もあります。特に、アルコールを摂取した後の鼻づまりには注意しなければなりません。

なぜ、アルコールで鼻づまりが起きるのか? 原因について詳しく説明しましょう。また、原因だけでなく鼻づまりを防ぐ方法や解消法・注意点など一緒に見ていきたいと思います。

気軽に呼吸できない状態から抜け出すためにも、原因を知ることが大切です。

  1. アルコールで鼻づまりが起きる原因
  2. アルコールによる鼻づまりを防ぐ方法
  3. 鼻づまりの解消法・注意点

1.アルコールで鼻づまりが起きる原因

なぜアルコールを飲んだ後鼻づまりが起きるのでしょうか? 私たちの体に起きる症状には、何かしらの「原因」があるものです。鼻づまりから脱出したい人は、自分の原因を突き止めていきましょう。そして、原因に合った方法で対策をしなければなりません。

1‐1.利尿作用があるアルコール

お酒を飲んでいるとき、頻繁にトイレへ行っていませんか? 1度トイレに行くと短い間隔で行き始めるようになります。なぜなら、アルコールには「利尿作用」があるからです。

飲んだお酒の分だけ出ると思う方もいるでしょう。しかし、実際は飲酒した以上の水分が体内から出ています。よって、体の中にある水分のバランスが悪くなるのです。最悪なケース、脱水症状を起こして倒れる事故も起きてます。

脱水症状になると粘膜が乾燥しやすくなるでしょう。普段は水分でうるおっている鼻の粘膜がカラカラになるのです。カラカラになることで鼻づまりが起きやすいと言われています。お酒を飲めば飲むほど、利尿作用も高まるので注意しなければなりません。お酒が大好きでも飲む量はきちんとセーブしておきましょう。

1‐2.血行が活性化する

アルコールを飲むと体がぽかぽかするでしょう。体がほてり始めるのは、血液の流れが活性化している証拠です。血行が活性化すると、鼻の中で巡っている血液の流れもよくなります。
そして、血管が広がるのです。鼻の粘膜は「海綿体(かいめんたい)」というスポンジ状の勃起性組織で構成されています。飲酒後に鼻づまりが起きるのは、海綿体が血液をためこんでしまうからです。

血液の流れが活性化→血液が鼻の中に流れこむ→血液をためこむ→鬱血(うっけつ)するという流れになります。鬱血(うっけつ)すれば緊張状態が長く続くでしょう。結果、鼻の粘膜が腫れてしまい鼻づまりが起きやすくなるのです。アルコールを飲み続ける限り、粘膜の腫れは治まりません。

1‐3.もともと持っているアレルギー性鼻炎

もともと、アレルギー性鼻炎を持っている人はできるだけ飲酒を控えておかなければなりません。アルコールはアレルギー性鼻炎の悪化につながるものです。また、花粉症などアレルギー性鼻炎になっている人は、鼻炎薬といった薬を服用しているでしょう。

服用している薬とお酒の相性が悪いケースもあります。相性の悪い組み合わせは体に大きな負担をかけるので注意してください。症状が悪化すれば鼻づまりでは抑えることができません。お酒の付き合いを断ることができなくても、ウーロン茶でやり過ごしましょう。症状の悪化を防ぐほうが大切です。

アルコールで鼻づまりが起きるのにはいくつか原因が考えられるんですね。
飲酒がきっかけで鼻づまりが起こるということは、その飲酒をコントロールする必要があるのです。

2.アルコールによる鼻づまりを防ぐ方法

2‐1.お酒を飲みすぎない

アルコールによる鼻づまりを防ぐ方法は、「お酒を飲みすぎないこと」です。お酒が入る席では断ることができない理由もありますが、場のノリでつい飲みすぎてしまいます。しかし、自分でお酒の量をコントロールすることが大切です。アルコールは鼻づまりの悪化につながる要素をたくさん持っています。適度な量であれば症状の悪化を防げるでしょう。

基本的に、飲みすぎはよくありません。鼻づまりだけでなく、内蔵にも悪影響をおよぼしてしまいます。健康・美容ともに悪い影響をおよぼすため、お酒を飲みすぎないように気をつけていきましょう。結局、アルコールによる鼻づまりの防止ポイントは「あなたの意識」しだいなのです。

2‐2.アレルギー性鼻炎を治す

アレルギー反応によって起こるくしゃみや鼻づまりは、アレルギー性鼻炎が原因です。アレルギー性鼻炎が原因で飲酒後の鼻づまりが悪化することもあります。アルコールによる鼻づまりを防ぐには、根本的な問題を解決しなければなりません。よって、アレルギー性鼻炎になっている人は症状を改善するために自分でできることから始めましょう。自分でできる改善法はたくさんあります。

アレルギー性鼻炎の原因はアレルギー反応を引き起こす「アレルゲン」です。アレルゲンを完全にシャットアウトするよう、日々の生活を見直してください。アレルゲン物質は室内にただよっているホコリやダニ・ノミ、カビなどが当てはまります。

定期的に掃除をして清潔な空間を維持する、栄養バランスの整っている食事を心がける、睡眠をしっかりとるなど基本的なことが大切です。自分でできることをしても一向に治らない場合は、専門の医療施設を受診しましょう。

鼻づまりを防ぐには意識次第ということがわかりました。
飲み過ぎは鼻づまりだけでなく様々な悪影響を及ぼす可能性があるため注意しましょう。

3.鼻づまりの解消法・注意点

3‐1.鼻づまりの解消法は対症療法

アルコールによる鼻づまりを解消するには、対症療法が効果的だと言われています。対症療法はアレルギー性鼻炎の治療法として主流になっている方法です。対症療法には症状に合ったさまざまな方法があります。アルコール後の鼻づまりで適用するのは点鼻薬です。

点鼻薬には鼻の粘膜にとおっている血管を収縮して空気のとおり道をつくる効果があります。しかし、根本的にアレルギー性鼻炎が治るかどうかは別です。本格的な治療を受けたい人は、「手術」という手もあります。

アレルギー性鼻炎になっていない人はお酒の量を控えるだけで鼻づまりを抑えることができるでしょう。けれども、アレルギー性鼻炎は根本的な原因を改善する必要があります。最近では、気軽にできる日帰りの手術もあるので入院する必要はありません。まずは、自分の状態・症状を耳鼻科でチェックしてもらいましょう。

3‐2.薬とアルコールの組み合わせに要注意

鼻づまりが起きる原因でもお話しましたが、薬とアルコールの併用には十分な注意が必要です。アレルギー性鼻炎の薬を飲んでいるとき、アルコールも一緒に飲むと症状が悪化します。
さらに、肝臓への負担も大きくのしかかってくるでしょう。

薬の副作用が強い場合、頭痛・吐き気・強い眠気などの症状も現れる恐れがあります。鼻炎薬を服用しているときはお酒を飲まないほうがよいでしょう。

飲んでしまったときは、6時間以上間をあけて飲酒してください。鼻炎薬以外の薬でも、アルコールと相性の悪い種類はあります。薬をもらうとき、注意事項をしっかり確認しておきましょう。

鼻づまりの解消や注意事項がわかって助かります。
薬とアルコールの併用は注意が必要だということを理解して、しっかりと対処するようにしてくださいね。

まとめ

アルコールで鼻づまりが起きる原因や鼻づまりを防ぐ方法、解消法と注意点について説明しましたが、いかがでしたでしょうか。鼻づまりが長く続けば続くほどとてもつらいものです。特に、アレルギー性鼻炎になっている人はアルコールによって症状が悪化します。せっかく治りかけていた症状も再発してしまうでしょう。

再発しないためにもアレルギー性鼻炎を改善しなければなりません。点鼻薬などの治療法もありますが、状態によっては手術が必要なケースがあります。手術と言っても日帰りや1泊2日でできる内容もあるので安心してください。まずは1度耳鼻咽喉科を受診して、症状や状態、原因を明確にすることが大切です。

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川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

監修者

川村 繁樹
医療法人 川村耳鼻咽喉科クリニック 院長
医学博士
関西医科大学耳鼻咽喉科・頭頚部外科 特任教授
身体障害者福祉法第15条指定医

耳鼻咽喉科専門医として10年間にわたり大学付属病院の部長を経験し、平成16年に川村耳鼻咽喉科クリニックを開業。親切で丁寧な診察・手術に定評があり、毎月300名以上の新患が来院。

  • 花粉症やアレルギー性鼻炎に対する凝固手術(局所麻酔下・日帰り):約1~2ヶ月
  • 鼻中隔弯曲症と中等以下副鼻腔炎に対する手術(局所麻酔下・日帰り):約10ヶ月
  • 鼻閉に対する鼻中隔弯曲症と下甲介の手術(局所麻酔下・日帰り):約半年
  • 重症アレルギー性鼻炎に対する後鼻神経切断術(局所麻酔下・日帰り):約半年
  • 重症副鼻腔炎に対する手術(全身麻酔・一泊):約5ヶ月

の手術待ち状況となっている。

アレルギー性鼻炎に対する最も効果の高い手術として認識されている『超音波凝固装置による後鼻神経切断術』や、副鼻腔炎に対する新しい術式である『前方からのアプローチによる内視鏡下鼻内手術』を考案し、平成23年の日本鼻科学会『好酸球性副鼻腔炎の診断と評価作成基準の試み』では全国から選ばれた5人の内、唯一開業医として参加。現在も毎年250件以上の手術を行っており、継続的にその成績を学会や論文で報告している。

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論文・著書、シンポジウム・講演・海外発表の実績