大阪府大阪市城東区の川村耳鼻咽喉科クリニック

耳の病気

滲出性中耳炎 診断

ほとんどの場合鼓膜所見を観察することで診断されます。症状を訴えないことも多いため鼓膜を見るまで周囲がその存在に気づかないことも良くあります。微妙な所見に対してはファイバースコープや顕微鏡で観察しその所見をお見せします。難聴や鼓膜の動きに対しては聴力検査やティンパノメトリーにて精査します。また、反復する滲出性中耳炎の原因となる副鼻腔炎やアデノイド増殖症に対してはX線検査をします。

1:聴力検査

聴力検査

滲出性中耳炎の難聴は中耳の貯留液などによって音の伝わりが障害されることによります。従って、典型的には本来の聞こえる能力(図の)は正常ですがレシーバーを介して外耳道から入る音(図の○)に対しては聞こえにくくなります。その結果、聴力像では[と○との間に数十デシベルの差ができる伝音性難聴のパターンを示します。

2:ティンパノメトリー

ティンパノメトリー

ティンパノメトリーは外耳道にかかった圧に対する鼓膜の動きを調べています。正常では鼓膜の外耳道側と中耳側の圧は等しいため全く圧をかけない状態(外耳道圧0)の時に最も鼓膜が動きやすくなります(図A)、滲出性中耳炎では中耳側が陰圧になっているために外耳道に陰圧をかけた時にはじめて鼓膜が動きやすくなります(図C)。更に中耳滲出液が多いと外耳道に陽圧、陰圧をかけても鼓膜が動かない状態(図B)になります。

3:X線検査

小児副鼻腔炎のX線像 X線検査

副鼻腔炎(蓄膿症)が存在するとのどへ流れる鼻汁などで耳管の炎症が起こったり中耳の感染が起こりやすくなります。また、鼻の奥にはアデノイドと呼ばれる扁桃組織が存在し、これが大きいと耳管を圧迫して中耳の換気がさまたげられて炎症が反復しやすくなります。これら副鼻腔炎やアデノイド増殖症が疑われるときにはX線で検査をします。