後鼻漏の原因

鼻水が長期間止まらない方必見!!後鼻漏の原因や治療法とは?

川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

記事監修
川村耳鼻咽喉科クリニック 院長 川村繁樹
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後鼻漏とはあまり聞きなれない病名ですが、成人の3割はこの病気で悩んでいるという調査結果もあります。特に、鼻水が長い間止まらないと悩んでいる方は、後鼻漏の可能性があるでしょう。鼻水は最もポピュラーな体の不調です。だからこそ、放置して症状を悪化させてしまう方も少なくありません。

そこで今回は、後鼻漏の原因や症状、さらに治療の方法などをご紹介します。

  1. 後鼻漏とはどんな病気?
  2. 後鼻漏の治療法とは?
  3. 後鼻漏と鼻うがいについて
  4. 後鼻漏の予防・治療方法
  5. 後鼻漏の治療についてよくある質問

後鼻漏は命にかかわる病気ではありません。しかし、この記事を読めば、日常生活に与える影響が決して軽くないことが分かるでしょう。しつこい鼻水に悩まされている方も、ぜひこの記事を読んで治療法の参考にしてください。

1.後鼻漏とはどんな病気?

始めに後鼻漏の症状や原因、そしてなりやすい人やセルフチェックの方法などをご紹介しましょう。知らないうちに後鼻漏を発症していたという方も少なくないのです。

1-1.後鼻漏の症状

かぜをひいていなくても、私たちは毎日1〜2リットル程度の鼻水を体内で作っています。それらは大抵鼻の穴から外へ出ていっており、これが「前鼻漏」です。鼻漏とは、鼻水のこと。後鼻漏とは鼻水が喉の奥へ落ちこんでいく症状のことを指します。

鼻が詰まっているとき、鼻水が喉の奥へ落ちこんで気持ちが悪い思いをしたことがある方も多いでしょう。後鼻漏とは、その症状が1週間以上続く状態を指します。

主な自覚症状として、喉の違和感、痰の増加、湿った咳が出る、などがあるのです。ひどくなると、ことあるごとに痰が絡み、発語にも支障が出るようになるでしょう。ここまで来ると常に喉の奥が気持ち悪く、眠っているときでも鼻水が止まらないため、いびきの症状も出てきます。

1-2.後鼻漏の原因

後鼻漏の主な原因は、かぜ、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎(ふくびくうえん)などです。これらの病気になると、粘り気のある鼻水が増加します。すると、鼻水が喉の奥に落ちやすくなり、しかも喉に絡みやすくなるのです。

鼻水が粘り気を増しているのは、そこに細菌や白血球の死骸がたっぷりと含まれているため。
この粘膜が喉を痛め、咳を誘発するのです。この鼻水が気管の方まで流れてしまうと、肺炎や気管支炎の原因にもなるでしょう。また、鼻が詰まっていなくても自律神経が乱れたり低血圧になったりすると、後鼻漏を発症することもあります。

1-3.慢性副鼻腔炎の方は要注意!?

慢性副鼻腔炎(まんせいふくびくうえん)とは、鼻のすぐわきにある副鼻腔(ふくびくう)という空洞の中に膿がたまり、長期間炎症を起こした状態のことです。かつては「蓄膿症(ちくのうしょう)」ともいわれていました。副鼻腔炎(ふくびくうえん)が慢性化すると、鼻の粘膜が変質し、常に鼻水が大量に出る状態になってしまいます。

つまり、かぜやアレルギー性鼻炎より後鼻漏になりやすくなってしまうのですね。ですから、慢性副鼻腔炎(まんせいふくびくうえん)の経験がある方やすでに発症している方は後鼻漏になりやすく、しかも重症化しやすいので注意が必要になります。

1-4.後鼻漏のセルフチェック

後鼻漏は、患者数が多い割には知名度が低い病気です。ですから、自分は後鼻漏だったとは気がつかなかったという方も少なくありません。次のような症状に当てはまる方は後鼻漏の可能性が高いでしょう。

  • 常に鼻水が喉に下りてくる感覚がある
  • 喉に鼻水がへばりついて違和感を覚える
  • 痰や湿った咳がよく出る
  • 寝ていると口の中や喉に鼻水がたまり、息苦しい
  • 喉が痛み、口臭がする

特に、慢性副鼻腔炎(まんせいふくびくうえん)が原因の後鼻漏の場合は、膿状の鼻水が落ちるため、症状がひどくなりやすいでしょう。

1-5.後鼻漏を放っておくとどうなるの?

かぜ、副鼻腔炎(ふくびくうえん)、花粉症をはじめとするアレルギー性鼻炎の副症状のような後鼻漏ですが、それだけでも厄介な症状です。また、かぜならば時間がたてば治りますが、花粉症をはじめとするアレルギー性鼻炎や副鼻腔炎(ふくびくうえん)は自然治癒がほぼ望めません。

つまり、後鼻漏も放っておけばずっと治らないのです。ちなみに、後鼻漏だけを治す薬などは現在のところ、開発されてはいません。ですから、必ず病院で治療を受けましょう。

鼻水は最もポピュラーな体の不調なので、喉に鼻水が落ちてきても「このくらいで」と思うかもしれません。しかし、放っておくと日常生活もつらくなってくるでしょう。鼻が詰まっていると集中力が低下してくるうえに、ものの味も分からなくなります。また、鼻をすすりあげるという行為や人前で大っぴらに鼻をかむことは、決して見栄えがよくありません。特に、ビジネスの場面では自分の印象が悪くなるでしょう。

また、後鼻漏になると夜中に息苦しくなって起きるため、睡眠不足にもなりがちです。いびきの症状が出ると、家族にも迷惑がかかるでしょう。